ハイゼット用 LEDテールキット 試作品完成 / え? ハイフラってナニ?

完成しました! ハイゼットのLEDテールライトキットの試作品!

これがノーマルのテール。 正直、変えなくてもいいのではないかというくらい、個人的には好きなデザイン。 これでいいじゃないの?

で、こちらがLEDテールキット。

おっ!? レトロ調で小ぶりなサイズのこのキット… 意外ににマッチしている… いいんじゃないだろうか? 今後、幅広い車種に対応させることも念頭においたサイズですが、小さいって、なんかいいです。 

で、こちらが点灯動画。 諸事情でボディから外されているのがちょっとザンネンですが…

お気づきの方もおられるでしょうけれど、ハイフラ対策してあります。 

ハイフラ、とは、本来のウインカーの点灯速度よりも、異常に速く点灯すること。 これは、元々ウインカーのタマ切れが発生したときに、それをドライバーに知らせるために通常より速く点灯する仕組み。  LEDは従来の球よりも電力消費量が極端に少ないため、車体がタマ切れだと勘違いし、ハイフラ=ハイフラッシャー状態になるそうです。

これをカッコイイと喜んでいると痛い目に合います。 ハイフラ状態は整備不良扱いになりますので、おまわりさんの格好の餌食。  整備不良で、1点減点+罰金となります。  国土交通省で正式に定められており、

「方向指示器は、毎分60 回以上120 回以下の一定の周期で点滅するもの」

と明記してあります。(以下、5ページ目にあります)

http://www.mlit.go.jp/jidosha/kijyun/saimokukokuji/saikoku_137_00.pdf

なお、GRAESさんからお借りしている現行ハイゼットS500系だけでなく、当社の工場で使っているS200系も取り付けOK。 ハイフラ対策済みで、できるだけお求め安い価格を狙っています。 それにしてもGRAESさんのハイゼット、カッコ良すぎ。  他のショップさんやメーカーさんが当社に訪問されると、必ず「カッコイイ~」って一言漏らしてしまうクルマです。

S500Pハイゼット@GRAESさん、そして開発予定車両続々…(汗)

軽トラック、軽バンのこの数年の人気急上昇を受けて、当社では色んなパーツを製造販売させていただいており、このハイゼットに関しては、特に人気なのが構造変更対応のリーフスプリング付車高調キット。

ハイゼット ローダウン リーフスプリング お手軽交換編!

また、純正のフロントショックを車高調にするキットも人気。 これは正直ネタ程度に作った商品で、売れるとは思っていなかったのでビックリしてます。

ハイゼット ローダウン 純正ショック車高調変換キット お手軽交換編!

リフトアップキットも大人気です。 ハイゼット用だけでなく、キャリー、エブリ、ハスラー、そしてクロスビーも展開中。

スズキエブリィ DA64V ベッドキット 準備中!+ちょいあげキット販売中

そして、ラバー製のフロアマット、リアガラスシェイド、フロントシェイド、さらにはトノカバーなども、開発準備に入っています。

最近の、軽トラック、軽バンの人気を見ていると、24~5年ほど前に起きた、ミニバン革命を思い出します。

当時はまだまだスポーツカーの大ブームの真っ只中。 ミニバンという言葉も無く、道行く車の大半がセダン。 スポーツカーこそがアフター業界の花形。 ドラッグ、ジムカーナ、サーキットが最高に盛り上がっていました。 

そこに現れたのがホンダの初代オデッセイ。 ホンダはトヨタのハイエースや日産のキャラバンのような3列シートのバンを作ろうとしたものの、当時の生産ラインでは、背の高い車を作れる能力が無く、やむなくアコードなどの既存のラインで製造したため、車高、全高が乗用車クラスの低さのまま出来上がってしまったオデッセイ。

制約上やむなく、車高、全高が低いまま作られたことが逆に新鮮で若者に受け、従来のバンは「ダサい」というイメージを替えてしまったのです。 ホンダは周期的に、こういうオモシロ革命を起こしてくれます。

当社は、オデッセイが発売される以前から、アコード、ステージア、カルディナ、レグナムといったミニバンの原型ともいえるステーションワゴンに車高調を設定しておりました。 まだまだ固定電話が圧倒的だった時代、当社の代表が現役で営業に出ていた際、、若者が友達と遊べる、”移動する自分の部屋” というコンセプトが受けるだろうと考え、早々に開発、発売をしていたのです。 クルマが無くても困らない都会の若者でさえも、親の居る自宅より、自分のクルマを部屋とするほうが居心地が良いだろう。 ましてやマンションが多い都会ほど、と。

当初こそ「ステーションワゴン、ミニバンに車高調? そんなの必要ないだろ?」なんて言葉もありましたが、オデッセイの発売からは加速的に人気ジャンルとなり、エスティマ、ステップワゴン、SMXなどが恐ろしくブレークしました。

このチラシを制作していたころは、製造が間に合わないというレベルを超えるほどの超ヒット。 

そんなミニバンブームが大きく変わると感じさせられたのは、2013年のドコモのIPHONE取り扱い開始。 今までは友達とコンビニ、ファミレスで会うための移動手段だったクルマ、これがIPHONEやスマホの登場で不要になってきたのです。  SNSやLINEを使えば、自宅に居ながらにして、話ができるどころか、写真や動画まで、直接会って話をするよりはるかに簡単に、しかも複雑なことを多数の人と共有できるようになったのですから。 

 

それだけじゃありません。 ネット通販が一般化するまでは、ウインドウショッピングすら、実際にクルマでデパートや家電量販店、オートバックスなどを休日に徘徊して愉しんでいた人たちも、自宅や会社でスマホからネットサーフィンしてポチになりました。

パチンコだって、クルマで通うものです。 ところが、課金、無課金ゲームに慣れると、一部の人はパチンコ店への車移動すら面倒に感じるほどに。

日本最大手のドコモが、うガラケーに親しんだ日本人の感覚にピタッと合うIPHONEを取り扱い始めたことで、色んな分野に良くも悪くも大きな変化をもたらしたといえます。 何せ、ネットショッピングを一番する世代は60代オーバーだそうです(統計上)。

 

~戦後: 衣食住が満たされ始め、とにかく車が欲しかった時代

~高度経済成長期/バブル: 自分を誇示するステータスの象徴となり、空前のスポーツカー、スーパーカーブーム

~バブル崩壊後: 仕事や生活スタイルの変化とともに、同居する親から離れて、自分の部屋という空間を持ったまま移動できるミニバンが大流行。 クルマが不要な都会の若者までがミニバンを欲しがるように。 

~経済低迷期: 景気悪化などもあり、家庭サービスを重視する人がふえ、家族で週末を過ごすファミリーユースのニーズの加速化。ミニバンが主流となり、さまざまなタイプが発売。 軽から超高級ミニバンまで登場

 

そして今、ライフスタイルの変化、スマホの登場によってこのミニバンブームも様相が変わってきました。

核家族化は当然のこと、少子化、長寿化、離婚率、生涯独身率など、さまざまな社会変化で、大きなバンが必ずしも一家に一台、なんて時代ではなくなってきたのです。

人と合わなくても、SNS上で十分にコミュニケーションがとれ、ショッピングに出かけずとも欲しいものが購入できるようになりました。

そして、今まではクルマで自分のステータス性を、実際に運転することでアピールしていた人も、スマホの登場により、高額なクルマ以外にも、外出してどこに行くか、ナニを食べるか、何をするかといった実体験の紹介など、車以外にも自己主張したり、他人と共有できるモノが増えたのです。 クルマだけではSNS上のネタに行き詰ることが多い。 

だから今、キャンプ、釣りなどのレジャー、ペット、家族との触れ合い、などをメインとした人生を豊かにするための目的を持った車を、カスタムする。 そして、そのスタイルそのものがカッコイイという流れが起きたことは、むしろ歓迎すべきと思うのです。 ただ見せびらかすだけでは、その先が無い。 クルマを使って、何をするのか、となると、むしろクルマ文化が更に発展するという可能性を感じます。

だから、もちろん、今まで通り、スポーツカー、競技、旧車、軽自動車スポーツカーなどのジャンルも元気になっていくのです。 それぞれが明確な目的を持っているからです。  当社はSUV、クロスオバー、そしてリフトアップといった当社が今までにあまり関わっていなかった新たなジャンルに全力で対応することはモチロン、従来のジャンルにだってドンドン新商品を投入してきます。 

ワクワクしています、色んなクルマの愉しみ方の選択肢が増えていくのですから。

クルマの文化が豊かな欧米に比べて、日本ではいまだに、クルマというものにお金をかけるのはステータス誇示のため、という風潮が強く感じられ、それが日本国内ではクルマというものに対するイメージの悪さにも繋がっていたように思います。 ベ〇ツ、アルフ〇〇ド、レ〇〇スといわれたら、正直私は、「オラついた下品なクルマが多い」と思ってしまうことは事実です。 スポーツカーがファミリーでユックリ走っているミニバンを煽ったり、真っ黒のカスタムした軽自動車からタバコのポイ捨てされる率が異様に高かったり(これは私が営業での実体験アルアル)、と業界人の私でもそんな風に思っています。

そんな私は、アメリカでこんな素敵な光景を何度も目撃しています。

いかつい真っ黒のローダウンベンツが、ショッピングモール内で、老人夫婦が横断歩道の手前で停まって待っていると、中からさらにいかつい兄ちゃんが「どうぞ~」ってしぐさを送り、老紳士が野球チームのキャップを軽く取って「サンキュー」といって会釈してゆっくり渡るのです。 なんだろう、見ているだけで心が豊かになります。 

この最近の新たな流れは、日本がそういう、発展途上の国で喜ばれるようなクルマの位置づけから脱却し、一つの趣味として、心を豊かにする道具として受け入れられる時代になりつつあるのかも知れません。

まもなく6月。 2018年の折り返し地点ですが、年末までシルクロードは新商品開発ラッシュは続きます!