HKS九州 + 新型ジムニーJB64

日本を代表する名老舗ショップの一つ、HKS九州サービス。

http://www.hks-kyusyu.co.jp/

今日は、どうしても見たいものがあってお邪魔しました。(営業マンは売るのが仕事のはずなのに…)

新型ジムニーのチューニング状況とパーツ開発!

太っ腹の竜円社長は、嫌な顔一つせず、関西からやってきた営業マンにすんなり見せてくれました。

F-CONでのセッティング中でした。エアインテークなども完成しています。

おっと!グリルから覗いているのはインタークーラー!

「とりあえず、100馬力が目標。エンジンはノーマルのままで目指せるのはこのあたりだね~」

打合せを拝見するだけで、こちらまでワクワクしてきます。

HKS九州サービス様のFACE BOOKに詳細がありますので、こちらもどうぞ。

https://www.facebook.com/pages/HKS%E4%B9%9D%E5%B7%9E/1557713597841101

20年ほど前、入社したてで、右も左もわからない私がシルクロードの電話番をしていたころに、

「毎度お世話になっています、HKS九州の竜円です」

と毎回、丁寧に名乗っていただいて、ご注文いただいていたこのショップが当時の雑誌を賑わせていたことくらいは当然知っていました。

問屋業をしている当社にたまに部品の注文をいただいていたのですが、電話でしか話したことのなかった竜円社長のことは20年間、鮮明に覚えていました。昔は勢いのあるショップほど、ぶっちゃけ、名乗ることもせず、「オレだよ、いつものアレ注文ね!」ということも多々あったのです。もちろん、当時、バブル直後でとんでもない額の購入もありましたから、俺のことわかるだろ!的な気持ちはわかるのですが、入社したての私には地獄の日々でした。

そんな私にとって、有名な会社の社長さんなのに、とても丁寧で紳士な人だな、と顔も見たこともなく、直接会ったこともなく、どんな会社かも見たことが無いのに、強い印象が残っていたのです。

まさか、20年後、担当営業マンをすることになるとは予想していませんでした。

その人柄はチューニングスタイルにも反映されています。

「HKS九州サービスは、カーライフを楽しむ全ての人たちの「もうちょっと」を実現するチューニングショップです」

というキャッチフレーズの通り、キットが存在しない車にだってワンオフでターボキットやスーパーチャージャーキットを作ってしまいます。

お客さんとしてではなく、営業マンとして付き合うから聞けることもあるのですが、正直ワンオフキットは商売としては非常につらいそうです。赤字になることもあるそうです。ワンオフの大変さは、メーカー業をしている私たちが一番良く知っています。試作品を作るのと同じ。ゼロから商品を作るのが一番つらい。マニ、パイピング、そしてコンピューターセッティング。どんな形にするのか、図面を引いたり、失敗しながら、何度もつくりかえたり。一発で決まることもほぼないので、何度も試行錯誤して、失敗してもお客様に請求できないものだらけ。

完成したメーカーの製品版のターボやスーパーチャージャーキットを組めば楽なので、そちらに専念すれば商売としては正解のはず。でもその姿勢こそ、社長のクルマに対する気持ちの表れ。

意外なことに、竜円社長は、昔、’取り締まる側’だったんです(笑)もちろん、立派な看板を背負われているので、ここで作られるマシンは大丈夫ですが。なんだか意外な経歴。

そもそも、私は日本では、改造=違法、という認識が世間に非常に強いことに疑問を持っています。まず、クルマの改造は、国が定めた基準内であれば、なんら非難されることではありません。もちろん、一部、遵守しない人はいますが、それは、どの世界のどこでも必ずそういう人はいるもんです。

もっと残念なのは、クルマをチューニングしたり、ドレスアップしたりする技術者や、競技ドライバーの扱いが悪いこと。仕事で訪問した、欧州やアメリカではむしろクルマ文化は非常に尊敬の念を持たれています。その頂点に君臨するF1選手は受勲に値する名誉な職として認知されていますが、日本ではF1はテレビにすらほとんど出てこないレベル。日本メーカーの生産台数は世界トップシェア。その規模で生産輸出をしている国としては、あり得ない。

商売としてクルマをたくさん世界に売ればいいというのは、精神性が低すぎると思うのです。そういう意味では日本のクルマ作りは欧米に比べて未だに三流。モノが売れて、金が入ればイイ、そんな国や企業の感覚は、私からすれば恥ずべきもの。まっとうなチューニングをしている日本のショップをもっと社会的に認めるべきだと思うのです。味噌もくそも一括りに、暴走族扱いするほうが、世界的に恥ずべきだと、欧米アジア諸国での熱狂的な日本車のファンをみて感じます。日本のチューナーやドライバーが海外にいけば、英雄や神のように扱われ、最高の名誉とおもてなしを受けることもあります。日本が今、注目され、尊敬されている要素の一つなのですから。

竜円社長!表にLA400コペンありましたけど(ニヤリ)

「おー!新型出たすぐはぴんとこなかったけどな、この間ちょっと乗ってみたらええクルマやと思ってね。コンピューターがうまくいけば、化けるな、と感じて準備中」

お客さんの順番待ちのクルマ、デモカー、中古車と、大きなお店の周囲がスポーツカーでいっぱいです。


この4本だしマフラーが超いい!さすがです、顔より尻のほうが大好きな私の心をとらえるスタイル。スポーツカーは抜き去った後の姿が大事ですからね。

当社の製品である、フェンダーエクステンションを装着いただいたアルトワークス。

本当に速い車、実力ある車って、アスリートと同じで、派手な改造をしているわけでもないのに、オーラが出ています。適度な車高に、必要最低限のパーツが装着されている車が一番怖いのは、営業マンあるある(笑)。

HKS九州さんでも、ジムニーは昔から密かに人気車種だそうで、JB23のジムニーのチューニング、シエラのボルトオンターボもたくさん対応してきたそうです。HKS本社もジムニーには力を入れているという情報があるそうで、車高調もどうやらでるそうです。しかも、リフトアップだけでなく、ローダウンも。こういうショップ様がジムニーをパワーアップさせてくれると、山登りだけでなく、ストリートチューンドもはやりそうで、さらに広いユーザーを取り込めるので、期待大です!