ムリすんなよ Don’t work too hard. パヤヤ~ン よもやま話

今日は、まーーーーったく仕事やクルマに関係無いお話です。独り言、よもやま話です。


 

月曜日が憂鬱なヒト、おられるでしょう。私は完全にダメ。

ブルーな気持ちで会社に到着。PCを起動すると、こんなメールが週末に届いていました。

「友よ、頑張りすぎてないか?

生活に困らないだけの収入が得れるなら、自分を殺してまで頑張るべきじゃないと気付き、仕事を変えたんだ。

心の片隅にでもとどめといてくれ。

体を大切に」

マット

前後の文脈もあり、個人的な意訳ですが、そう言われたように感じました。

そして涙腺が…

ワタシの心の安全回路は、センサー感度高め。少しでもツライとスタコラサッサと逃げ出すように設定されており、とても健康(笑)。それでも、アラフィフが近づくと、仕事上での責任、個人的な将来の不安など、心配事はたくさん。最近は軽い5月病だったかも。

メールの主は自慢の友人、マット君。文武両道でハンサム。世界最先端の国アメリカで、エリート人生をまっしぐら。学生時代、野望に溢れていたそんな彼が、

「収入や地位よりも生活の質を上げるほうが幸せだよ」といったことに驚きつつも、「やっぱそうなんだ」とすんなり腑に落ちました

出会いは30年前、イチローが活躍したシアトルから一時間ほどの大学。富士山のように見えているのは、マウントレニア。

そう!コンビニで良く見かけるあのコーヒーの名前!

シアトルはスターバックス発祥の地。学生時代、路上販売が主だったスターバックスを愛飲しながら勉強。マイクロソフト、コストコ、アマゾン、ボーイングもシアトル。(実際住んでたのはタコマですが)

振り分けられた学生寮の部屋が偶然一緒だったルームメイト。妙に気が会い、4年間、毎日バカなことを一緒にしてました。

卒業後、彼は立派な職業に就き、奥さんと子どもに恵まれ、仕事もバリバリこなしていました。招待してもらった結婚式以降、肉声を聞いてはいませんが、今回のメッセージには、嬉しさ、驚き、そして、心のどこかでは、『やっぱりそうなんだ』と思った自分が居ました。私自身、疑問に感じていたことだったから。

日本は物質面、経済面では先進国。でも、欧米に住んだことがあるヒトは分かってもらえるかもしれませんが、「人間が心豊かに生きていく」という面では、後進国だと思っています。

「何のためかは分からないけど、『頑張らないといけない』」という切迫感を日本では感じてしまいます。

そんな窮屈さに押しつぶされそうになったとき、「パヤヤ~ン」を唱えます。タイ語。

バンコクで、とある仕事でトラブルがあり、「気合いれて、頑張ってくれ!」と通訳をお願いしました。すると通訳さんが

「パヤヤ~ン」

えっッ!?今、なんて訳したの…?

「頑張れ、ですよ」

頭がカッカしていたワタシは、我に返りました。何をムキになっていたんだろう。何を非合理的なことをいっているんだろう。そして、他人のプライドを傷つけるような発言してまで、何を必死になっているんだと。以来、この言葉とタイランドの虜です。

タイ中心部は大都会。いつまでも日本が物質面で先進国だと思っていたワタシは20年前の初訪問で衝撃を受けました。住んでいる奈良県なんてバンコクからすればド田舎。

バンコクでクルマの展示会があると、同行を希望される取引先さまをご案内することがありますが、みなさんタイの魅力にどっぷりはまります。ご飯がおいしい、ビールが最高、買い物が楽しい、マッサージ気持良い!ということはもちろんなのですが、薄々、みなさんが感じているのは…

日本の仕事の電話から解放され、海外出張という名目で日本の仕事から解放され、そして何よりタイ人が良く口にする「マイペンライ(大丈夫)」という言葉に代表される、「まあ、いいじゃん、ゆっくりしようぜ」という雰囲気とその癒し力。急がないでいいよ、気にしなくていいよ、無理しなくていいよ、心配ないよ、という言葉が溢れる国の包容力。

頑張らなきゃいけない、という真面目な日本人の気質。これが世界をリードする先進技術を生み出し、世の中に貢献していることも事実。その反面、他人の期待に応えなきゃいけない。応えられない人間、頑張らない人間はダメ人間、という風潮も強い。

頑張ることは良いこと。けれど、何のために、誰のために頑張るか、という大切なところがごっそり抜け落ちていることが多いと感じるのです。何を頑張ったら良いか《自分》で考える暇が無く、親、学校、会社、社会が「頑張れ」と押し付けてきたことを無理矢理こなすのが頑張る、と思い込んでしまっている。

大げさかもしれませんが、多発している、悲しい事件や事故と、この風潮とは無関係だとは思えないのです。

最近、高級車、ハイパワースポーツカー、ラグジュアリーカーだけでなく、軽自動車や働くクルマ、キャンピングカー、リフトアップにも注目が集まっていることは、凄く嬉しいことだと思っています。頑張って働いて、ご褒美に都会で高級ショッピングやカラオケ、ボーリングなどのレジャーを愉しむ、という方向性だけでなく、家族や友人と山や海でゆっくりレジャーする、というのは、価値観が変わりつつある潮目だと思うからです。

一つだけいえることは、他人に「頑張れ」といわれて頑張れるものではない。

頑張ることを決めるのは自分自身。何のために頑張るかを考えるのも自分自身。

震災のときに多用される「がんばれ〇〇」は正直苦手なフレーズ。「応援してます!」的なものが、いいと思うんですよねえ。

だって、ワタシ、普段から会社でしょっちゅう、「はやく処理しろ」「しっかりしろ」「頑張ってやれ」を連呼されているもので(苦笑)

はー、なんにせよ、やっぱ月曜はブルーだ… 心のブレーカーが作動し、幽体離脱中…