SR20DET トップフィードインジェクター対応キット 開発終了!S13/S14/S15

3UP三上さんから、興奮気味に電話。

「今、杉並区の秘密基地に到着したら、例のブツがほぼ完成してましたよ!」

いよいよです!!

SR20DETエンジンのインジェクターは、サイドフィード方式。

これをトップフィード方式に変換するキット。

と言ってるワタシはスペアタイヤ交換すら怪しい営業マン(笑)。

インジェクターのことなんてチンプンカンプンでしたが、がんばって少し勉強しました

今、この製品の凄さが断片的ながらわかります。

インジェクターはガソリンに空気を混ぜて霧状にする装置。

その霧をスパークプラグで点火し、爆発させたエネルギーで車は走ります。

1980年代頃からキャブレター方式に替わって採用されたインジェクターは、現在、第7世代まで進化。

向かって左側が35GTR用で、最新の7代世代。トップフィード式の12穴多孔ホール。

向かって右のSR20DET用は第3世代でサイドフィード式。

第1世代は、すでに廃盤となっているDR30(鉄火面)などで採用されていたタイプ。

サイドフィードとトップフィードの違いは、今回は省略。

重要なのは霧化能力。ガソリンを霧状にする能力が大きく進化しているということ。

第1世代は粒の直径が250µm(マイクロメートル)、第3世代は150µm、第7世代は50µm。

シルビアと35GTRのインジェクターの霧化の差は、サッカーボールと野球の球くらい違うのです。

SR20DETエンジンに、霧化能力の高い35GTR用を装着するメリットは多大。

爆発力があがり、燃費、パワーが向上。

エンジン始動もスムーズになり、排ガスも不純物が減り、よりクリーンになります。

さらに、550ccサイズだけでなく、900ccインジェクターも設定中。

740ccニスモで容量不足の際に便利。

本体キットはそのまま、アダプター交換で対応。

チューニングステップアップ時にコストが抑えられます。

このキットの開発で大変だったのは、S14,15用。

スペースに余裕が無いため、設計開発時、大変苦労されたようです。

設計者はインジェクターの専門家、Mr.Y氏。

Y氏が”7th generation”と刻印した意味は重い。

インジェクター製造会社が、旧世代をどんどん廃盤にしており、その動きが加速しています。

その理由の一つには10~15年後を目処に、世界でエンジン車を廃止する動きに関連している可能性があります。

インジェクターが将来的に不要になる可能性が高い。

旧世代がどんどん廃盤になり、第7世代が最後のインジェクターになる可能性もあります。

ならば、これを使えるようにしておけば、そのクルマの生存率は相当伸びることになります。

いすゞジェミニのインジェクター変換キットなども過去に開発済みのY氏。

今後、旧いクルマでインジェクターが廃盤になった車種などの変換キットも計画しています。

というか、三上さん、今日はなぜ秘密基地に?

「Yさんはインジェクター洗浄のプロですからね。本業のお仕事の依頼です」

ワタシも見学したことがあります。

洗浄作業よりも、インジェクターの噴射テストが超面白い!

自分のインジェクターが作動している姿なんて、通常絶対見ることできませんからね。

洗浄は道具さえあれば可能です。

重要なのはテスト。

洗浄で目詰まりや汚れはきれいになります。でも、目視では内部破損は確認出来ません。

洗浄して喜んで装着した途端、エンジンブローという悲劇もありえます。

また、インジェクターはアクセル開閉度に応じて噴射量が変わりますから、全開テストのみでは不十分。

動画のような細やかなテストとレポートを出すところに依頼するのが正解。

3UP岡崎ブログで今回の内容を確認していると…

あ!ズルい!仕事とは名ばかり…

ワタシの大好物、なるとキッチン荻窪店が目当てだったんだでしょ!

半身揚げ食いたい… 最後に食べたのはちょうど1年前。

1年前の12月はハイゼットカーゴのコンピューターを新東名でテスト。

時速130キロを余裕で巡航できるようになって大はしゃぎ。

その足で関東に出張。

心の師匠、ジムニー専門店IMPS4×4さんに目の覚めるような素的なレクチャーをしてもらいました。

実はこれがコロナ前の最後の訪問。

電車に乗り換え、エンパイヤ自動車さまの東京本社がある八丁堀に直行。

スパルコミーティングに参加。

あの時は東京の中心部を、マスク無しで当たり前のように移動していました。

都内に寄るチャンスがあれば、絶対にこの人にご挨拶。

ひとりすしざんまい最強!

次は西。

カーフェリーで九州上陸。

福岡でJAWS山本さんの年末走行会を見学。

テスト中の、ジムニー用ドリフト車高調の打ち合わせ。

とんぼ返りして格安LCCでバンコク。

自動車展示会をしっかり見学(?)

たった1年前、1ヶ月間でこれだけの移動をこなしていました。

たくさん移動して、たくさんの人に会っていました。

今年は真逆。ほぼ毎日、運転席では無く、この場所に座っています。

営業チーム全員が3月から自粛。

自分たちにできることを探そうとした結果、最も忙しい開発部の応援をすることになりました。

結果、2020年は28品目、新商品を発表。

今回のインジェクターキットを含めた数点、新商品が間に合えば30品。

過去最高。

コロナが脅威となったお陰ともいえます。

そうでなかったら、営業マンが開発部をサポートすることはありませんでした。

新商品なんて、営業マンの口先一寸で、開発部がすぐに作ってきたんだ。

どうせ簡単だろ、そう思っていました。

今回、手伝ったことがきっかけで、開発部の苦労が身にしみてわかりました。

「安くしろ」「性能は高く」「簡単装着」「カッコよく作れ」「早くしろ」なんて無理難題であり我儘。

何を妥協し、何を大切にするのか、開発する前にしっかり練る事の重要性を理解する機会となりました。

憎きコロナ菌ですが、これを期に立ち止まって考え直す機会を得たと感じています。

コロナが無ければ、今年も同じようにドタバタと移動する日々を送っていたでしょう。

「早くコロナが終わって欲しい」と思うよりも、今、この環境で何ができるかを考え抜いた一年でした。

ただ、今年と同じ方法ではいずれ行き詰まります。

営業マンの本職はなんといっても営業活動。

開発のお手伝いも続けますが、本職をどうするかを考える必要があります。

新商品の案となる情報はショップさまとの会話がヒントになったものが多い。

引きこもっていたら、いずれは情報とネットワークが欠乏し、商品開発が鈍化します。

営業訪問は自社商品のPR、業界の情報収集、そして人間関係の構築の3つの要素と考えています。

過去の営業スタイルとは違う方法で、その3つを満たす手段を準備しています。

政府や地方自治体は、緊急事態宣言を発令したと思ったら、いきなりGOTO。

と思ったら、今度は外出自粛要請を発令中にGOTO継続。

知恵、英知、冷静な判断力を感じられません。

そんなときこそ、小さくフットワークの軽い中小企業の腕の見せ所。

2021年のシルクロードは少し違った新しいスタイルでの営業、広報活動を試みます。

小さな会社なので微力。

それでも、一つでも多く新商品をお届けし、みなさまのカーライフを愉しく盛り上げる一助でありたい。

ただ、コロナで一つだけ耐えられないものが…

タイのタワービール禁断症状がヤバイ…

サーバーごと輸入するか…