旧車ブームは終わることが無く、今も熱狂的なファンに支えられています。
そしてそれに続くネオ旧車ブームも、どんどん加速しているようです。
ただ、ふと思うのが、何をもって旧車、ネオ旧車なんだろうということです。
明確な定義は無いのですが、この業界でいると、なんとなく線引きがあります。
たとえばスカイラインならば、GC10(ハコスカ)から始まり、GC210(ジャパン)あたりまではなんとなく旧車で、それ以降のDR30(鉄仮面)あたりからはネオ旧車、そしてR32世代以降は一応現役(!)という認識のように思えます。でもそこらへんも微妙ですね。
だって、R32はデビューが平成1年。1989年ですから、もう28年以上も前の車なのです。そろそろ旧車、ネオ旧車といわれてもおかしくないコンディションのはず。
そうそう、R32より一世代前にデビューしたAE86はやはりそろそろネオ旧車としての地位に落ち着き始めた感がでてきましたね。
たくさん旧車、ネオ旧車パーツもっています。シルクロードは数少ない問屋をさせてもらっています~
勝手な感覚だと、1973年の自動車排ガス規制前後までの車が旧車、そこから平成になるまでがネオ旧車、平成以降はまだまだ現役という認識が、40~60代のクルマ好きたちのおおまかな認識ではないだろうかと思っています。でもさすがに、GC10は1968年生まれ、つまり50年ほど前の車ですから、クラシックカーと呼ばれてもおかしくないと思うのですが、いまだにこのクルマ、チューンドされたものは、その辺の現行スポーツカーを追い回すのですから、クラシックカーとは呼べないかもしれません
当社は起業が40年ほど前ですから、ちょうどGC10が中古車になり、510の販売が始り、当社ではダートラで日産チェリーなどを走らせていたようです。
恐怖のM部長の成績も当時の古い本に載っています。速かったそうです。(今は純正の足が折れた車に乗ってもきづかないほどですが…)
その頃にも商売としてお世話になっていたこれらの旧車たちは、いまだに私たちの大事な商売道具でもあります。色んな旧車部品はいまだに売れ続けているものが多々あります。
その一つがダットサンレプリカのバケットシート。
http://silkroad-jp.com/portfolio-2/interior/int_cl
これって、そういえばいったいどういうシートなのか、「若い」私は知らずに販売してきましたので、何気なく、当社のサモハンキンポーや、恐怖のM部長などに質問すると、
「これは大森のときの~」
「イヤ、日産スポーツコーナーがさ…」
「オッパマ(追浜)だよねえ、たしか」
と人の質問に答えず、どんどん脱線して、昔話が始まります。
車に興味の無い私は、その場を立ち去ってしまいました(笑)。とりあえず、当時のNISMOの前身にあたる日産のワークス系会社がレース用に販売していたレーシングシートだということがぼんやり理解できました。ニスモの古いカタログではその復刻版が「純正スポーツシート」として記載されていました。
復刻版のレプリカの掲載カタログの発行が1998年。レプリカが正式販売されえていたのも、20年近く前なんですネエ。これもすでに絶版品ですからね。
当社が製造するにあたって気をつけたことは、できるだけ当時の雰囲気に近づけること。たとえば、類似品は以外と目に見えない部分だとして、パイプフレームで製作されているものがあります。本物は基本FRPシェルです。パイプフレームはコストが抑えられますが、やはりホールド性能がおちますし、そもそも作りが変わってしまいます。そういうこだわりが多い人たちが愛する旧車ですから、レプリカとはいえ、コスト度外視でよいものを製作しました。
製作にあたっては、シートレールメーカー、カワイ製作所の川居相談役に監修を依頼しました。
当然、シートレールもあわせてくれましたので、旧車にもセットで購入いただければ、安心して装着出来ます。
それにしても一番問題だったのはあの空気抜きのボタン。小さな穴が開いており、空気抜きの役目を果たすのですが、そんなものは簡単にあるわけもなく、非常に苦労して探しました。また、生地もできるだけ当時の雰囲気を持ったものをあつらえてもらいました。もちろん、完璧に同じ材料があるわけではないので、あくまでレプリカになっています。
そして製作するに当たっては、NISMOのレプリカではなく、当時の純正をショップ様にお借りして制作させていただき、その再現にはこだわりました。
価格はそれなりにしますが、購入していただくと「よくできているな~」とおっしゃっていただくことが多いです。
オリジナルを装着されている方も多いですが、オリジナルは万が一破損したらほぼ次を入手することは困難ですから、普段乗りにりようしていただいたり、どうしてもオリジナルが見つからない方につかっていただいたり、果てはそのファッション性を利用して、他の車に流用していただくこともお勧めです。
温故知新、古いクルマもいいものです。
そして当社でウロウロしているおじ様、おば様方からもこうやってハッとする情報をもらって、シルクロードは古い情報からも新商品を生み出しています。