先日、カワイ製作所さまと同行営業でジムニー専門店、IMPS様に立ち寄りました。
若輩もののワタシからすれば、どちらもこの業界のヌシみたいなもんです。
二人の会話はまるでモスラ VS キングギドラ。二人とも業界歴がイカツイ…(笑)
結局、お互い、ドがつくクルマ好き同士なので、クルマの話をすると和やか。
川居相談役もジムニーは歴代乗り継ぐほど、ジムニー好き。懐かしいようです。
とても良いコンディションのジムニー。
今は無くなってしまいましたが、谷田部の最高速度争いが雑誌をにぎわしていた時代、IMPSさんは660cc軽自動車4WDでの最速記録をたたき出しています。
凄い…最初にやるってことは本当に凄い。どうやればいいか、なんて手引書もマニュアルも無い。アドバイスもしてもらえない。全部、自分で考えて思考錯誤するしかない…
そんなIMPS関根社長の凄いところは、ジムニー専門店でとてつもない実力派でありながら、ジムニーの枠に拘らないところ。
最高速度もそうですが、ジムニーでは異例のサーキットタイムアタック、ゼロヨン、ドリフトまで一通り全部やってしまっているのです。ジムニーというクルマを極めるのに、トライアルや悪路だけでなく、色んな環境で試していること。
それはまるで、最新のアスリートのトレーニングが、他のスポーツ競技からヒントを得ているように、非常に利にかなっています。アイススケートで活躍するために、アイススケートの練習だけをするのではない。水泳、ヨガ、キックボクシング、バスケットのプロに指導を受け、メンタルトレーニングもする。まさにそんな感覚の社長。だから、足廻りの仕組み一つとっても、非常に深い知識をお持ちです。自己流や直感、フィーリングではなく、理論的に構築された知識です。
初めてお会いしたとき、単刀直入にお伺いしました。JB64用の発売に伴い、にどんなパーツを投入されるのか、そしてどんなクルマに仕上げるのかと。ワタシは当然ガチガチな定番ジムニーのプランになるだろうと、脳裏に描いていました。
返ってきたのは意外な返答。
「何が何でも本気のオフロードパーツだけでなくてもいい。JB64は発売間もないし、見た目のカッコ良さもあり、今までジムニーに乗ったことが無いヒトが興味をもって多数購入してくださっている。過去、一部の方に熱烈に人気をいただいていたイメージの業界だったから、率直に嬉しい」
「だから、シルクロードさんが発売した、普段乗りが快適になるリフトアップキット、アレに素晴らしいと思っています。ウチはもちろんショップとしてはハードなトライアルのお手本になるクルマを作りますし、それが基本方針。でも、ハードとソフト、大切なのはどんな環境で乗るのか。それに応じたものがベストなパーツ選択です。」
不覚にも、こんなクルマの話をしながらじわっと涙腺が熱くなって恥かしくなりました。とても嬉しかったのです。こんな老舗でハードトライアルを専門にされている方が、対極にあったようなクルマやパーツを販売している当社の理解をしてくださり、一部取り扱いまでしてくださる事になったからです。
「色々あるほうが楽しいでしょ!でも、僕は過激なものが好きだな!(笑)」
本当に素敵な方です。
でも、社長のジムニー経歴を思い出せばそれも驚く事ではない。ジムニーの可能性を色んなジャンルで試してきたヒトですから。ジムニーはやっぱり山が似合う、というのが社長の結論ですが、色んな遊び方や愉しみ方もまたありだ!という懐の広さもお持ち。
当社は当社で、45年間培ってきたラリー、ダートラ、ジムカーナ、ドリフト、サーキット、ドレスアップのパーツ開発経験を活かした独自の視点での ”シルクロードらしい” パーツ開発をしていく自信をいただきました。
最近はリフトアップキットなども好調でありがたいと、同時に困っているのが一部製品の欠品…
現在、ジムニー用のラテラルロッド、リフトアップキットの一部が欠品してしまいました。売れている、というより、正直、そんなに買っていただけるとは予測していなかったので、在庫もそんなに準備していなかったのです。
特にKYBでOEM生産いただいている14段減衰調整のショックは、欠品すると長い…
また、ABSオーバーフェンダー、これもご予約がこんなにいただけると思っていませんでした。お待ちいただいている皆様には本当に申し訳ないです。凄く嬉しいのですが、追いつかない…
現在準備中の、スペアタイヤラック、ショック延長キットも、ある程度の製造量は準備するつもりなのですが、初めて作る製品ですから、思い切った在庫は用意できません。売れなくても胃が痛くなる営業マンですが、長期欠品、納期未定もこれまた胃が痛くなる…(苦笑)
考えてみれば、ジムニーというクルマ自体が、そういうクルマ。スズキ自動車さんもここまで売れることは予想していなかった。だから一年近いバックオーダー。S660もそうでした。大企業が受注予想を見誤るということは、実はそんなに無いことなんデス。頭脳明晰な集団がお金と時間をかけて綿密なマーケティングをしているはずなんですから。
大げさかもしれませんが、そういうズレが発生するときというのは、大きなパラダイムシフトを日本は迎えているのではないかと思っています。今までの常識や価値観、「あたりまえ」が当たり前でなくなる変革の時代。
このジムニーというクルマに携わっていて、そんな時代の変化が透けて見えてくるようです。
そう思うと、IMPSを経営してきた関根社長も、川居相談役も、当社も4~50年近い長いときの中で、こんなパラダイムシフトを何度か経験し、乗り越えてきたんだなと思うと、凄い人たちだなと思うと同時に、自分の未熟さを実感させられます。
3月に入りました。暖かい日が増えてきました。今年はまだ九州に出張していない!
早く九州のウマイものが食べたい!
毎度です♪
ジムニー用のラテラルロッド、リフトアップキットの一部が欠品?あれっ?…?
KYBでOEM生産いただいている14段減衰調整のショックは、欠品すると長い…?
売れ行きが好調なようですね♪
スペアタイヤラックを含め、予約した方が良さそうな…(汗)
ひでたろうさま
不覚にも、大小様々なジムニー部品が床の間に陳列されている光景を勝手に想像し、クスっッとなりました(笑)
タイヤラック、ラテラルロッド、リフトアップキットのベースは当社の隣のセクションで製造しておりますから、欠品しても納期はすぐに出ます。長期お待たせすることはほぼ無いです。
KYB様はオーダー後3ヶ月ほどかかるのですが、当社としては在庫のあるうちにオーダーをいれておりますので、3ヶ月まるまるかかることはあまりありません。
納車日が確定してからで十分かと思います。
嬉しいお言葉です。「お願いします!」といいたいところですが、営業周りをしていると、いよいよ各メーカーから色んなパーツが春から夏にかけて発売されそうです。
やはり、しっかりと見極めて、そのうえで選んでいただけると嬉しいデス。他社のほうが優れていて選択した、という情報をいただけると、こちらも更に頑張ろう!となります。
早いものですね。7月5日の発売日からちょうど8ヶ月。当社の取引先もデモカーが来ないどころか、納期未定となっているところも多いです。
ひと月あたりの生産台数を2500と見込んでいたスズキさんも、嬉しいでしょうけれど、増産の担当者はみんな胃が痛いだろうな(笑)と察しております。
大企業の予想をひっくり返してしまうジムニー。JB64も間違いなく名車に名を連ねることになるでしょうね。