車高調談義@BALANCE AUTO ホーニング加工

朝から、何か忘れ物してるようで、それが何か思い出せなくてイライラ… 

ガスは切った、家のカギは閉めた、財布はもった、スマホもある… う~ん…

といってる間に、バランスオートさんに到着。

https://ja-jp.facebook.com/BalanceAutoPartsWarehouse/

おっ!FT86からベンツに乗り換えた、メカニック、イッチーさんの新しいデモカーが完成してる!

車高の高さとホイルの選択がすばらしい。

まさに大人のドレスアップ。

ベンツをこういう弄り方するセンスがスゴイ。

バランスという名前の通り、素材であるクルマが持つ本来の良い部分を強調し、ネガな部分を押さえる、「バランスのとれた」ドレスアップ。ゴテゴテ飾り付けるのではなく、トータルバランスで勝負。自動車メーカーの最上級グレードや特別仕様程度じゃあ、上品なだけで物足りない。純正風に遊び心が入っているのがバランス風、と、勝手に理解しています。

「今日、メシ喰いに行く約束、忘れてたでしょ!」

代表の山崎さん。

ゲッ、それだ! 朝から何か忘れてると思ってた! できない営業マンはこんなモンです、すいません。

初代の水島さんは、ワタシと同じ、整理整頓が苦手なタイプ&ガンダム好きで、以前はもうちょっと散らかっていて、プラモも散乱していたのですが、山崎さんの代になって、会社が完璧に整理されています。仕事が緻密で速い人の特徴。

(えェ、ワタシはその逆)

いつもどおりの、お𠮟りタイムが終了(笑)したので、ショックアブソーバーについて相談。

元大手有名サスペンションメーカーで設計をしてきたヒトですから、先ほどのベンツなどの設定の無いクルマの脚も設計してしまうレベル。なので、相談にのってもらうことも多いのですが、今回はホーニング加工のコストダウンについて。

ショックアブソーバーの中は注射器と似ています。筒の中にピストンが入っているような状態。

ショックアブソーバーの重要な加工の一つが、ホーニング処理。本体の筒の中を鏡のように凹凸などが無くツルツルにし、極力真円にすること。この行程に結構コストがかかります。当社内ではできず、専門工場に依頼しています。

外見からは見えませんが、この部分をおろそかにすると、壁とピストン側に隙間ができ、オイルが横からすり抜けてしまうので、スコスコになります。注射器の筒に対してピストンがゴソゴソだったら、押し込んでも水の出る勢いが落ちるのと同じ。減衰力が劣化してしまう。

販売価格を下げるために、そういう行程をおろそかにしたり、適当にしているものもある、という噂を聞いたことがあります。見た目は良くても、減衰がしっかり発生せず、「しばらく走ってたら、ポヨンポヨンする」となるそうです。

山崎さんが大手に居た時代に、品質を維持したまま、コストをさげるような手法をとっていたのではないかと思って質問したのですが、「思い当たらない」とのこと。ハッキリそう言われたら、こちらも諦めもつくモンです。ああ…ホーニング加工が無ければ、もう少し儲かるのに…

バランスさんの特徴のひとつは、ホイル選択のプロでもあること。ドレスアップにとっては最重要項目。

それもそのはず。BROCADEというブランドのホイルのデザインを受け持ち、プロデュースまでバランスさんが関わっているのですから。選択眼、流行、サイズ、全てにおいて熟知していて当然。

イッチーさんがテキパキ作業しています。

ここに置いてあるホイルは、どれもカッコイイ。

うわ、これ、ランエボじゃん!

マフラーすげー!

めちゃくちゃかっこいいじゃん!ランエボをこんな風にやっちまうなんて、チューニング業界に居たら出てこない発想!

このワンオフマフラーの迫力は尋常じゃない。

エボ、インプ、FT86の入庫率も高いんですね。ワイルドスピード、TAXI世代としては、いつかは黒のランエボに乗ってみたい…

こっちはCR-Z!

一瞬、ルノーかと思ったほど、欧州車オーラーがスゴイ。

カクカクのクルマが最近は流行りですが、ワタシは流線型のクルマが好きなんです。Z33、Z34、エクリプスD32A、初代ダッジバイパー… 乗りたい…

いや、もういいんだ… グラマーで、ワガママなオンナたちのことは忘れるんだ… 今は、家庭的で安心できるハイゼットちゃんと幸せに暮らしてるじゃないか… ベッドキットまで組んで(新商品報告、次回しま~す)

夢のような場所です、バランスオートさん。

いつ訪問しても、艶のある華やかなクルマたちが、入れ替わり立ち替わり入庫。

最近はDIYやネット通販がすっかり定着しました。

安価に自分でチューニングパーツを組んだり、ドレスアップを楽しめるようになったことは素敵なこと。

けれど、やっぱりプロショップはスゴイ。全国営業で、直接お店に行くからこそわかりますが、同じ車高調を取り付けても乗り心地が大幅にかわったり、外装品でも取り付け精度や耐久性が大きく変わる。

装着するパーツも、毎日色んなものを仕入れて装着しているから、どのメーカーのどの商品ならおススメか、人気だけれども欠点があるものなど、本当に詳しいのです。

ショップを訪問するって、身構えてしまうこともあるでしょう。値段が高いんじゃないかと警戒することもあるでしょう。

でも、少なくともワタシは全国のお店を訪問していますが、営業マンをぞんざいに扱うお店はほとんどありません。皆さん、親切に接して下り、お時間を割いてくださったり、話をきいていただいたり、コーヒーを出していただきます。時には食事にまで誘ってくださります(今回のように、その約束すら忘れる営業マンもいますが)

お客様に親切なのは仕事として当たり前かもしれません。でも、営業マンも大切にしてくださるということは、それは人柄。つまり、プロショップはいい人たちばかりなんです。

安心してクルマを任せて欲しいなと、12年間、九州、関西、関東を回った私は、そう思っています。