いつもびっくり仰天させられるのは、福岡のオートサービスキシモトさん。
ファクトリー内は、いつも作業待ちのクルマだらけ。
そして、驚きの理由は、車種も年式もまちまちであること。
今日の作業は、910ブルーバード。
でも、34GTR、FD3S、S2000などのコンピューターチューニングも、普通に受けているんです。
キャブ車だろうが、インジェクションだろうが、外車だろうが、アメ車だろうが、タイヤが4つついていれば、なんでもやってしまう人なのです。
エンジン&ミッションのスワップ、オーバーホールなんて序の口。
クルマが旧かろうと、新しかろうと、ハードチューニングもこなします。また、原因不明の不調だって対応されています。
ワンオフマフラー、ワンオフ車高調と、車種のみならず、対応できる部分も多岐に渡ります。
年式が旧いクルマが目立って増加しているのは、技術、知識的に対応できず断られるケースが増えているからなのでしょう。
キシモト代表は、技術、知識、希少部品購入ルーとが豊富なだけではなく、とにかく優しいんです。
そして、困っているお客様を断れない。だからいつも作業だらけ。
家族、犬、そしてクルマが死ぬほど好きな人だということは、一度訪問すればスグにわかります。
日産専門ではないし、他のメーカーも入庫していますが、日産車がとても目立っています。
ワタシは走り屋でもなく、ドレスアッパーでもなく、もともとクルマに興味無くこの仕事に就きましたが、日産車っていうのは、この業界においては、なんだかんだいって特別な存在なのだと感じています。
キシモトさんからすぐ近くのURASさん。片や現場主義、片やパーツメーカーと、異なるジャンルなのですが、共通しているのは日産車が多いこと。
http://www.uras.co.jp/Shop/html/
商品開発のための車両のほとんどが日産車。
最近でこそ、ドリフト業界では激化するパワーウォーのために、JZX勢が攻勢ですが、それでもやっぱり日産の旧車、ネオ旧車たちの人気は偉大。
そして、URASさんでも特に力が入っているのはR34。
このイエローのヘッドライトカバーは新製品。
http://www.uras.co.jp/Shop/html/products/detail.php?product_id=1601
日産系の旧車、ネオ旧車のもう一つの特徴は、いわゆる「純正ルック」にはあまりこだわらないこと。
旧車の多くが純正ルックにこだわることが多いですが、日産の旧車、ネオ旧車乗りは、レースに参戦しなくても、ある程度のチューニングやパーツを好んで装着します。
それは、やはりあの「スカイライン事件」のせいなのかもしれません。
1964年「第2回日本グランプリ」で、ファミリーカーのスカイラインが、GT-IIクラスで、わずか1周とはいえ、ポルシェ904GTSを抜いてトップにでたというもの。
当時の東京新聞が、ここで「羊の皮をかぶった狼」という見出しをだしたのが、スカイライン伝説の始まり。
ワタシは生まれていませんが、この業界で営業していると、これが今のスポーツ業界の原点の一つではないかと感じます。そして、旧車ファンの間では日産車が圧倒的に多く、今なお戦闘ルックにこだわる人が多いのも、その名残ではないかと思うのです。
クルマ好きでも無い私が、この業界で働いていて、ズキューン!ときたのがZ33。
日産車って、旧くなっても、どんな時代にもマッチする色気があるんです。私はその中でもZに最も色気を感じます。
そして、Zを復活させたゴーンさんを見てわかったことは、外人だからこそ、冷静に日産が持つ歴史や価値を分析でき、それがZやGTRの復活につながったのではないかと思うのです。賛否ありますが、暗黒時代の日産で、希望というビジョンを打ち出し、そのために改革を訴えた手法は、消費者の私たちすら元気になりました。今回の新しい社長、前社長は、反省と改革だけ。将来性やビジョンは無かった…
まったくジャンルの異なるASキシモトさんとURASさんをハシゴするたびに、クルマ業界において、やっぱり日産は偉大なブランドなんだな、と感じてしまいます。
さて、次回は、ビッグイベントがあったJAWS山本さんをレポートしたいのですが、今日から関東に向かいますので、順序入れ替わるかも。
怠け者、グーたらのワタシにも、一応、師走はやってきているようです。