人気が衰えない旧車、人気急上昇中のネオ旧車に多く採用されているスピンドル式ストラット。
AE86、S30Z、GC10、GC110、DR30、Y32、Y33、Y34、G50、GX71等々。
ネジ式車高調が簡単でポピュラーですが、ストローク不足に陥りやすく、底付きしやすい。
そんなスピンドル車に「全長調整キットを装着できないか」、というユーザー様の声に応えて製作。
当時のちらしの日付が2001年3月。
20年続くロングセラーアイテム。
AE86用として製作したところ、他車種への流用が多く、汎用キットに改名。
スピンドル車の前後サスペンションを全長調整式にしたのは画期的で、(恐らく)先駆け。
フルキット20万近くするものが、飛ぶように売れていたのを、新人当時に目撃していました。
(現在、価格や仕様は変わっているのでご注意)
スポーツ走行に適した倒立式に加え、マイルドな減衰力のKYBショックも追加。
ますます人気になりました。
http://www.silkroad-jp.com/home/portfolio-2/suspension/project-suskit-uni
ハードルの高いイメージですが、溶接技術があるショップ様なら、以外と簡単に作れます。
ただし、汎用キット。
車種専用ではないとなると、他の部品をどうすれば良いか悩むヒトも多い。
今回、S130Zのリクエストをいただいたのは、関東の某エアサスメーカーさま。
以下の方法で対応しました。
一部参考にしていただけると思います。
ピロアッパー、アッパーシート、直巻スプリングは別売り。
汎用キットと同時購入いただければ、車種別のフロントの部材は揃います。
アッパーマウントは、旧車から最新スポーツ、外車、ミニバン、軽自動車、幅広いデータを持っています。
受注生産ですが、基本的に定価は¥24,000(税別)とリーズナブル。
1~2週間で納品です(アルマイトに時間が必要)
組み立ては簡単。
汎用キットに別売りの直巻きスプリングを装着。ID63、ID65対応可能。
サイズが合えば、他社製でもOK。
その上から別売りのアッパーシートを装着。
さらにピロアッパーを装着。
ナットで締め付ければ完成!
スピンドルを加工するアダプター、別名スリーブは、数種類サイズがあります。
大半の純正ストラットは直径50.8パイですが、55パイ、54パイなども存在。
特にS30Zは年式で異なりますので、純正側の計測が必要。
55パイはフレア仕上げ。
純正ストラットが細い場合は、このフレア部分が小さいものを用意しております。
加工するこの通り、全ネジショックが組み込めるようになります。
ただし、残念ながら当社では加工作業は受け付けておりません。
あくでも特定のショップ様への特注対応のみ。
S130Z用のリア車高調は販売しておりません。
ワンオフで対応。
ショップさまにて純正を計測し、指定していただいた指示に基づき、当社で製作。
一般的には販売しておりません。
あくまで営業個別単位で、直接訪問している一部ショップさまのみ対応。
本来の商品開発は、車両を入庫させ、なんども装着テストを繰りします。
1台あたり、最低でも1ヶ月以上。大半は半年から1年以上。
となると、リクエストに応えられない車種が発生。その隙間を埋める手法がショップさま依頼のワンオフ。
ワンオフ対応は、データのやりとりが大変。
商品の値段、質、性能に対する認識の相違ががあると、完成してからトラブルになる恐れがあります。
車高調の場合は、車高、乗り心地、キャンバー角などさまざまな要素が存在。
となると、互いの感覚を熟知した、信頼関係のある直接訪問先の一部に限定されがち。
ハコスカの誕生から50年、アフターパーツ業界が対応すべき車種は年々増える一方。
ならば究極のワンオフスペシャリストを目指す、というのが当社工場長の考え。
この業界も、スポーツカー”が至高”だった時代から、スポーツカー”も”ある時代となったからです。
さて、S130Zの車高調は無事出荷。
お次はイーカスタムさんのサニトラのサスペンション開発。
15年前に納品した試作品が戻ってきました。
「普段乗っていないとはいえ、15年経っても気持ち良く働いてくれているよ、凄い耐久性やな」
開発当時、サニトラは貧乏人の旧車という位置づけでした。
前後フルキット20万超えのこの脚は売れないと判断。
お蔵入り。
「最近『値段は高くていいから欲しい』というリクエストが多くて」
他の旧車人気に釣られて、サニトラも価格が高騰。
めでたく試作品が15年後に量産となりました(笑)。
「当時、一緒に作ってもらった試作品のロアアーム、これも量産してくれないか?」
あれから15年経ったのか。
お互い歳をとるわけだ。
専門ショップさまは、当社よりもはるかに特定の車種に精通されています。
そういったショップさまへOEM納品だけではなく、共同開発品も最近増えました。
千葉のカーメイクラスティさま、静岡のコージーライツさま、山形のオートリサーチ米沢さま、大阪のキャドカーズさま、京都の44Gさま、オートバックス富山グループさま、などなど。
現在発売されているRMSシリーズの日産車用は、3UPさんからの実践データをフィードバック。
現在D-1等で活躍する小橋選手、三好選手といったトップドライバーさまとテストを重ねてくださっています。
市販品でリーズナブルな価格ですが、そのままプロが使用できるレベル。
利益だけを考えると、非常に効率の悪いOEMやワンオフ製作。
でも、そこから得られる情報や視点はプライスレス。
そのためには、日々の営業マンの直接訪問、膝をつき合わせた会話が大切。
その大切な営業訪問を1年近く自粛してきたので、来年はそろそろかな、と思っていた矢先…
大阪の外出自粛要請。
当方が奈良県とはいえ同じ関西人。他のエリアへの移動は気になるところ。
あくまで個人的な意見ですが、GOTOはやるべきではない。
コロナは忌むべきものですが、同時に地元の飲食店、ショッピング、観光などを見直すチャンスだったのです。
「経済をまわす」という便利な大義名分ですが、それならば地元経済を各地で盛り上げれば良いはず。
実際、GOTOでは以前から勝ち組だった大都市、有名観光地、高級ホテルばかりが潤う。
そうダ!
今こそ奈良県民として、奈良で地産地消!
新世界の串カツなんて…
串カツなんて…
串カツなんて…(涎)
L275の車高調は一体いつになったら発売されるのでしょうか。
5月から待ってるのですが。
112さま
まだ発売時期は決定しておりません。
他のコメントでも同様のご意見を賜り、以下で回答させていただいております。
〇リアショック移動キット
これを作らないとショックの位置が適正になりません。
コストダウンと強度のバランスをとるために、中期間で耐久テスト中です。
〇フロント スタビブラケット
当初、スタビライザーは無視していたのですが、スタビ装着の要望が増えておりまして、急遽対応することになりました。
〇リアスプリング
ストリートメイン、レースメインの2種類を用意するのですが、形状やストロークが納得いかず、再度手配中です。
スプリングの試作品は、国内の専門工場でしか生産できず、注文してから45~60日くらいかかるため、やり直すと、再度同じ日数がかかってしまいます。
すでに試作品や試作量産品は開発協力いただいているショップさまに納品実績はございます。
ただ、現状だと高額で、スタビ装着不可となります。
プロトタイプの性能を維持しながらコストダウンをするのは予想以上に大変な作業が続いております。
ご理解をいただければ幸いです。
m(_ _)m
イベントやサーキットに参加される場合、またそうでなくても普段の運転をエンジョイする上でサスペンションは重要な役割を担っていると理解しております。
待っていただくよりも、是非、他社さまの製品をご検討いただければ幸いです。
ご期待くださったことに心から感謝申し上げます。
ありがとうございます。
同時にご期待にそえずまことに申し訳ございません。
m(_ _)m