今回は大半が旅日記とよもやま話なのでクルマネタはほんの僅か
私の独り言なので興味ない方はすっ飛ばしてください
ということで恒例の台北AMPA展示会のご報告
1年なんてあっという間… 去年は陳さんのお墓参りとあわせてのAMPA見学
AMPAとはアフターパーツ業界人なら知っているヒトが多い自動車パーツ見本市
台湾初出張が1998年なので20回近く訪問しています
ワタシはクルマ業界人なのに運転嫌い
今回は電車とリムジンバスを利用
関空橋が見えてくると本能的にウキウキ
今回もお世話になるのは台湾エバー航空
機材、サービスともに日本の航空会社と同等以上
カワイ製作所の相談役と同行するようになって15年あまり
今回も三日間ご一緒
私が幼児のころに一瞬だけ同居していた時期がある不思議なご縁
さて、コロナ禍を期に大きくリニューアルした関空
パスポートチェックなどもデジタル化で簡素化されてスムーズ
内装やお店も洗練されていいんですが…ナニか引っかかる
その理由がわかりました
「モノを買え!金を使え!」って圧がすごい
見た目は洗練されているのゲスい感じ
高級車を見て素敵というより「オエっ」ってなる感覚に似ています
そんなモヤモヤも一発で吹き飛ぶANAラウンジカレー
レトルトだよね?違うのかな?
無料なのに異常においしい
この瞬間がたまらなく幸せ
なんとも言えない解放感
エバー航空を選択する理由は機材とサービスの素晴らしさ
そして機内食に小籠包で有名な鼎泰豊の牛肉麵があるから
出不精、旅ギライなのでご褒美が無ければ出張はムリ
(代償として行きは大量のお土産、帰りは重量級サンプルを持ち帰り)
台北空港までわずか3時間なのでフライトはアッと言う間
到着すると亡き陳さんの息子、YUJAさんが出迎えてくれました
待ってくれているヒトが居るというのは本当にありがたい
ホッとします
本当のおカネ持ちというのは”高級車を見せびらかさない”説は正しい
陳さんもそうでしたし、息子さんも父上のRAV4をそのまま乗っています
親子三代にわたって台北にビルや土地を多数所有する”超”がつく大富豪一家
けれど普段の服装やクルマ、生活スタイルはいたって普通、そして謙虚
早速AMPA展示会に突撃
毎年35度を超える灼熱のはずが、今年は半袖だと肌寒い
この時期のこんな台湾は初めて
10年くらいまでは圧倒的にアフターパーツがあふれていたAMPA
車高調、マフラー、ホイール、LEDライト類、エアロ、スポーツシートが満載
あちこちで日本人バイヤーが目をギラギラさせて商談していたものです
大きなスペースを占領しているのはスポーツカーとキャンギャル!
なんていう光景はホントに少なくなりました
その代わりにEV関係の機器やアクセサリーパーツが圧倒的存在感
日本にいるとむしろこの光景に最初は違和感をおぼえます
でもこれが世界の本当の状況なのだと徐々に実感させられました
中でも目を見張ったのがFOXCONNのEV達
FOXCONNとは鴻海、つまりシャープを買収した大企業
そして日本人が大好きなIPHONEの主力製造工場
「スポーツカーだ!」「やっぱりV6だろ!」
なんていう言葉を陳腐に感じてしまう…
カッコいいとか速いとかそういう問題じゃない
全然、別物のEVという未来のものが目の前に鎮座しているという迫力
それに中国製のEVには抵抗がる私もiPhoneを作りシャープを保有する鴻海なら安心だと感じる
日本ではほとんど見かけないから今も世界でEVなんてほとんどいない
そう思うように洗脳されていたと気付かされました
思えばスマホが日本に出現した2010年ごろもそうでした
2007年にはアップルがIPHONEを発売していた時に、日本には1台もスマホは無し
2010年に販売され初めたとき、ほとんどの日本人が「はあ?いらね」状態
2012年に初スマホデビューした私もバッテリーが2時間しか持たず
やっぱガラケーだよねと思っていました
ところが5年後にはシェアが50%に到達
あれだけ「ガラケー」を世界からバカにされても「スマホいらね」だったのに…
発売からわずか10年でシェアは9割近くに
ガラケーバンザイ日本人は今や中国組み立てのIPHONEを愛し、日本メーカーは壊滅状態
ガソリン車と比較し問題点ばかりを報道する日本のメディア
そりゃあ、トヨタをはじめ超大企業がスポンサーなのですから
もちろん実際にもEVはまだ欠点も多い
けれどスマホだって最初はバッテリーが持たずフリーズすることもしょっちゅうでした
販売数が増えデータが蓄積されていけばどんどん改良されていく
しかもエンジンのように特許や特殊技術がほとんどない中小企業でも作れてしまう
競争が激化することでその進化は加速していくと思われます
日本の大企業、政治家、メディアの癒着で見せないようにされている現実
海外に行くといつもそこに気づかされます
もちろんスマホより買い替え周期が長く、高額なクルマ業界
EVがいきなり覇権をとることは無いでしょうが、その流れは戻らないと思います
高度なエンジン技術を持ち、欧米メーカーでもかなわなくなった日本メーカー
そんなエンジン技術を独占する”エンジンマフィア”に対抗するためにEVが生まれたのですから
さて、もう十分頑張りました!
ご褒美タイム!
18日間限定の台湾生ビール
賞味期限がたった18日しかない瓶ビール
加熱していないのでそれだけしか日数が持たない
だから大繁盛している店にしか置いていない
つまりこのビールがある店はメシがうまくて大人気という証
台北市内の呉師大衆飯店もその一つ
マッスルなオジサンたちが10人近く調理
大混雑しているのに次々と料理が運ばれてきます
何を食べても「旨い!」しか出てこない
仕上げは陳さんから教わったこのスープ
トマトと豆腐と野菜だけ、恐らく塩も調味料も入っていない
一口目は「お湯!?」、でも二口目から口の中が旨味であふれかえる不思議なスープ
疲れや二日酔いが一気に回復するスゴイやつ
町中華がメチャクチャ美味しい台湾
そしてそれとは対照的は高級飲茶の鼎泰豊もヤバイ
この職人さんたちは選ばれしもの達だ
この場所に来ると、昔、陳さんに教えてもらったことを思い出します
「小籠包の折り目(ひだ)は最初15だったけど技術をあげて必ず18なんだよ」
小さな小籠包にひだをたくさん入れるのは美味しくなるが難しい
それを必ず18作ると決められていると
はー
この瞬間がたまらん
18日限定生ビールですら脇役
前菜たちも1品ずつが悶絶レベル
日本の支店でも扱っていない色んな野菜炒めもとても美味しい
けれどコイツにはかなわない
死ぬ前に食べたいものは熱々の白ご飯で玉子かけごはんと決めていたのですが…
これに出会ってからは小籠包になりました
日本の支店でも食べれますが、ここの美味さは2倍
やはりそのひだの数が大きいのでしょう
アツいとわかっているのに手が勝手に口の中に丸ごと投げ込んでくるんです
アツい!と涙を流しながらビールを流し込む
天界の食べ物です、あの世にぶっ飛んでしまいそうです
70を超えるカワイご夫妻はシーリン夜市に
元気なご夫婦とは違って引きこもり系の私はホテルに戻ります
ホテルのドアを開けるまで保護者のように付き添ってくれる息子さん
陳さんは酔っ払いの私を心配して部屋のドアまでついてきてくれていました(涙)
スーツケース、ほとんど空っぽだったのに…
お土産でどうやって詰めるか悩むのも恒例
台湾の人々の優しさ、人情、おせっかいさは日本人が忘れつつあるもの
空港までも絶対に送り届けてくれます
毎回、自分たちでバスで行くと言っても聞いてくれません
この押し問答をするのも幸せ
行きのワクワク感と違って帰りは寂しさでいっぱい
三日間、ずっと雨の台北でした
上空に達するといつもこの景色
陳さんが亡くなってからはココで陳さんにお別れの挨拶
ああ…
関空橋だ…
日本も雨か…
台湾恋しさのあまり、お土産のラーメンを作ることに
めっちゃうまい!
いつまでも感傷に浸っている暇はない
EVはスゴイし長期的な視点も大切だけど、目の前のことも大事
スーパーキャリイ、エブリイ、アトレー、ジャンボ、シエラの開発詰めなきゃ
6月にはタウンエース発売も控えている!
2025年もあっという間にGW
今年の半分終了まであとわずか
たっぷり充電できたので、ここからさらに加速していきますよ~