スピンドル式車高調 作れるキットあります

スピンドル式ストラット、旧車、ネオ旧車に多いこのサスペンション、悩んでいる方は多いでしょう。

AE86はもとより、TE27、GX系、日産のS30をはじめとするスポーツカーだけでなく、Y30~Y34などのセダンなど、名車と呼ばれるクルマにも多数採用されています。

昔は、以下のようなネジ式車高調にするのがセオリーでした。純正ショックはそのままに、ネジが切られた筒を被せて、そこに直巻きスプリングを乗せます。

この方法だと、コストも安くローダウンできて、バネレートを替えたり、ピロアッパーの装着もでき、多少なら車高調整もできます。ところが、問題もあります。それは、車高を下げると底付きしやすいのです。純正のショックですから、伸び縮みするピストンロッドが長いため、あまり下げると底付きしてしまい、乗り心地や音の問題だけでなく、ショックのダメージ、ボディのダメージも増大します。

20年ほど前に、当社もネジ式車高調の限界を感じ、全長調整式の開発をはじめたところ、反響が凄まじく、全長調整式の大ブームが起きました。というのも、20年ほど前の当時は、ほとんどの車高調メーカーがネジ式で、一部の超トップクラスのレース車両にのみ特注で装着されていたトンでもない価格の車高調だったのです。それを、いち早く量産化とコストダウンをはかり、普通の車高調と同じ価格で販売したものですから、ドリフトブームとあいまって、恐ろしい台数を販売しました。

当時、当社はワゴン用の車高調も相当早い段階で販売を開始していました。今からは想像もつきませんが、チューニング全盛期で、スポーツカー”だけ”が大人気だった時代。当時、「ワゴンに車高調なんかダレがつけるんだ?」という風潮でした。自動車メーカーが販売する車も、ミニバンというジャンルが無く、レガシーやステージア、アコードワゴンがそのハシリで、オデッセイやSMXが発売されたあたりからカスタム人気がでたのです。そのブーム以前に当社は車高調と、リアのみエアサスを販売して、これも驚くほど売れた記憶があります。

そんな最中から、相談を受けていたのがこのスピンドルをどうにかして、全長調整にできないかということでした。

そこで思いついたのが、加工キット。

http://silkroad-jp.com/portfolio-2/suspension/project-suskit-uni

今なお販売されており、たくさんのショップ様にご利用いただいております。仕組みは非常にシンプル。

スピンドルの筒を強度面を考慮して50mm残してカット。その後その残った筒の上に、当社のブラケットを被せて溶接すれば、全長調整式車高調が完成! 注意点は、その筒の太さ。サニトラやAE86、Y3#系は当社の標準サイズがいけますが、S30は年式で太さが違ったりしますので、その確認は必要です。標準の筒サイズ以外にも、太いサイズや上下で異系になったサイズなど、過去に要望にあった大半の旧車データはあります(もちろんご自身で確認していただく必要はありますが)

AE86用は、スピンドル付という素晴らしい全長調整式が日本のメーカーさんからも販売されていますが、台数が見込めない他の車種は、そういう車高調は販売されていません。そんな方々に向けてのキットとなっています。

とはいえ、加工ができるショップ様でも、角度ジグを用意する手間やコスト、塗装などを考えると、「シルクロードでそこまでやってよ」ということも増えてきており、当社では個人様の対応は不可能ですが、ショップ様の依頼をうけて、加工させていただくサービスも行っています。

カッコイイ!

そうそう、良く考えると、ピロアッパーだって必要になりますが、当社では大半の旧車用のピロアッパーも社内で製造しているので、問題ナシ。アッパーシートも、直巻きスプリングもすべて当社のものを使っていただけますので便利。

ただ、この加工作業は、あくまで当社と直接取引のあるショップ様限定のサービス。理由は、色んなトラブルを避けるためです。普段から直接お互いを知っているショップ様同士だからこそ、減衰力やセット長、バネレートの打ち合わせや、仕様を相談がしやすく、トラブルが起きにくいのです。

ちなみに車種専用だけでなく、汎用ピロアッパーという加工前提でつかっていただけるものもあります。

最近の、アルトワークスをはじめとする、センターロックタイプと呼ばれる、通常の板タイプのアッパーマウントが装着できないクルマ用のキャンバー調整式もあります。

これは超懐かしい、AE86のリアのピロアッパー! 昔は良く出荷しました。最近は減りましたが、リアを直巻スプリングのコイルオーバーの車高調にする場合に利用されています。鋳物なので、欠品しちゃうと納期がかかってしまいます。

また、フロントストラット車両で、ハンドルを切るとスプリングが一緒に動いてしまい、ねじれて異音がしたり、バネレートが勝手に変化するのを抑えるためのベアリングシートもあります。白と黄色のカバーの中に回転ベアリングが仕込まれているのです。

ショックアブソーバーは、フロントストラット用だけでも長さ、減衰力違いがたくさんあります。また。当社内でオーバーホールもしております。(減衰変更は直接お取引ショップ様限定)。

この中の一本だけはKYB様からのOEM品。旧車のフロントは、減衰力をエンジンルーム側で調整したいという要望が多かったので、このショックの開発を依頼しました。ただ、KYB様のショックだと、当社で減衰変更が出来ず、また長さの短いものを要望しても、社内規定により製造不可ということだったので、当社では自社製と合わせて使い分けています。

こうやって説明すりと、ハードルが高そうなスピンドル車高調の制作も、挑戦しやすいと感じていただければ幸いです。

当社の車高調はアフターフォローにも力を入れております。ショックアブソーバーを自主製造販売しており、すでに20年近くが立ちましたが、一部の初期モデルを除けば、大半オーバーホールと補修部品は対応しております。

毎日、オーバーホールの依頼がひっきりなしに届いており、手間はかかかりますが、しっかり対応させていただいております。

たまに、初期モデルが届き、その場合のみショックの太さが2mm小さいため、オーバーホール出来ない部分がでたりするのですが、そんな古い当社の車高調が、現役で頑張ってくれていたこと、そしてお客様が引き続き愛用しようとしてくださる姿勢に感激します。

そりゃあ、本音を言えば新品をまるごと買ってもらうほうが商売上はいいですが、オーバーホール依頼されると、素直に「嬉しいな」と思うのです。その乗り心地、コーナリングのフィーリング、固さ、減衰、セッティングがうまく決まっていて、変えたくないから同じものを使うということだと思うと、ある程度ご満足いただいていると感じれるからです。

ドリフト専門店、3UP様からはこんな過激なオーバーホール依頼が多いです。

ロッドがヘの字にきれいに曲がっています(汗)。

あの恐ろしく強固なブラケットがへこんでいます… ナニをしたのかは知りませんが、ドリフトって恐ろしいですね(汗)

への字に曲がったロッドも、ショックオーバーホールしましたし、ブラケットは片側でもちゃんと一本支給いたしました。競技するヒトにも安心して、クルマを破壊していただけます(笑)

車高調は、ドレスアップでも、カスタムでも、レースでも、皆様がホイルサイズや、アライメントなど様々なセッティングにお金と時間と愛情を注いでおられるはずです。もし、当社が、オーバーホールや補修部品をやめてしまうと、新たな車高調を、装着することになると、イチからセッティングのやり直しになります。これからも長く愛車とお付き合いして頂くためにも、車高調をご購入後も、末永くお付き合いさせていただければと思います。