S15”専用”リアメンバーカラー 新発売! + 3UPさんとの数々のコラボ品たち

実は、ありそうで(あまり)なかった商品なんです、S15専用のリアメンバーのカラー! 発売開始!

http://silkroad-jp.com/portfolio-2/footwork/foot_mc

S15は、無理やりS13用を流用が多いのですが、それだとボディとメンバーブッシュへの攻撃性が高く、ブッシュやボディの寿命を大幅に削ることになります。専用品を装着することで、攻撃性が減るどころか、ノーマル状態よりも寿命が延びる効能があります。

と、いう提案してくださったのは3UP、三上さん。

「そちらで販売しているメンバーカラー、S13、14用、珍しい樹脂製で攻撃性も低そうだし、音も出にくそうだし、良いですねえ、あの青いやつ」

http://silkroad-jp.com/portfolio-2/portfolio-2/footwork/foot_mc

「でも、S13、S14用だけですよねえ。S15用、作りません?」

キター、怖い一言が(笑)。新商品のアイデア宝庫の三上さん、私の仕事をすぐに増やしてくれます。でも、この人、意味の無い商品、効果の無いもの、メリットの無いものは絶対に提案されません、ちゃんと論理的な理由があるはず。

「実は、先日、ノーマルのS15、5万キロ程度の走行車両が入庫したんですが、メンバーのブッシュがご臨終寸前だったんです。ドリフト使用されていなくても厳しいところに、無理やりS13用のメタル系スペーサーをねじ込んだら、それこそすぐに死んでしまいます」

というか、そもそも、メンバーブッシュが死んだらどうなるんですか?大きな問題なければそのままでもいいんでは?

「高速道路なんかでフラフラします。 その症状がでたら修復しないと、その状態で走るのは危険です」

なるほど。でも、メンバーブッシュっていうほどなんだから、ブッシュ打ち替えしたらいいんでは?

「あの巨大なメンバーをどうやって持ち上げて、プレスマシンにかけますか? 確かにニスモの強化が販売されていたので、打ちかえる人もいましたけど、ぶっちゃけ、うちでもほぼお断りするかもしれないような、とんでもない作業です」

なるほど… そんな作業、こちらでも絶対お断りだわ。

「メンバー交換しようにも、程度の良い中古品はほとんど無いし、あっても高額。新品なんて恐ろしい金額です。もちろん交換工賃だけでもバカになりません。」

っていうか、それならそもそも、クルマに攻撃性のあるメンバースペーサーカラーなんて入れなきゃいいのでわ?

「ノーマル状態だと遊び(隙間)があるために、劣化、破損しやすくなる原因でもあります。専用のスペーサーはむしろ保護する方向に機能します。もちろん、シルビアというクルマはドリフトする、しないに関わらず、一通り定番アイテムを装着したくなるクルマでもありますし、スペーサーが入ることでのトラクション向上もありますから、良い事だらけなんです」

などと話をしている間に、埼玉の3UPからS15がやってきて、開発終了。

シルビアのメンバースペーサーなんて、ネットで非常に安くたくさん出回っています。当社の商品は¥16,800定価。でも、専用形状を樹脂でやるには色んなコストがかかるんです。アルミ製でよいなら、マシニング機などで作れて、在庫量も調整しやすい。でも、最近はシルビアユーザーでも音や乗り心地も重視する傾向があります。色んなことを考慮すると、当社が最近、色んな商品で使っているポリプロピレンとフッ素樹脂の素材がアルミなどよりもはるかに腐食に強く、強度もあり、ゴムやウレタンのような吸収性能ももつ、マルチな材料。メンバーブッシュ保護のことを考えての材料と手間で、この価格になりました。

ちなみに、メンバーを降ろすとタイヘンなことになりますから、降ろさなくても装着できるように、カット方法も指定してあります。強いくせに、100円ショップの糸鋸で簡単にカットできます。

現場でクルマと向き合っているショップさんだからこその提案です。三上さんは非常に思考が柔軟です。普通、ドリフト専門ショップだったら、「音がなんだ、トラクションがかかるなら溶接リジッドがベストだ!」となるでしょうけれど、当然、そういうハードな車での競技車両を作りながらも、一般のストリートで愉しむ人たちの気持ちも良く考えています。

この屈折、逃げテンションロッドも開発コンセプトが凄く良いんです。

http://www.e-3up.com/archives/329

この商品が開発されたのは、もう8年前の2010年4月です。今なお人気でよく売れています。本人は気にもしていないでしょうけれど、日本で量産品として販売した第1人者でしょう。形状を決めてテストを何度も繰り返し、角度や太さをどうやって強くするかの試行錯誤だけでも相当お金がかかっています。安直にこれをコピーすると、ひどい目にあいます(笑)。どこを溶接にするか、どこを曲げるか、どこまで心棒をいれておくか、図面上だけでは計算できません。ドリフトでのありえないクルマの挙動、入力を、クルマの構造を理解したうえで、実際に自分でドリフトできる三上さんだから作れた商品。量産はお手伝いしているものの、販売は当然3UPさんの専売品。

「ナックルのおかげで切れ角が上がったのに、そのためにクルマがどんどんワイドボディ化していく…」

これが三上さんの最近のシルビア商品の開発コンセプトです。クルマのトレッドがドンドン広がるのは車にとって良く無いこと。乗りづらくなる、そして余計な費用がかさむ、そういうことを抑えたいという想いがあるようです。

http://3up.sblo.jp/article/179980576.html

これが逃げスタビ。こちらも開発協力させていただいた商品です。逃げテンと同じく、クルマのワイドボディ化を押さえるための商品。

 

3upの商品だけではありません。当社の商品改良案、新商品案も提供していただいています。一番大きなものは、当社のRMS車高調の日産の車種をリニューアル開発をしてもらったこと。

http://silkroad-jp.com/portfolio-2/suspension/project-suskit-rms

「シルクロード、セクションのRMA8というのは、十数年前、ドリフト全盛期には凄い脚でした、周囲でもたくさん使っていました。でも、毎年、ドリ車のパワー、切れ角、そしてタイヤはドンドン進化していきます。その大きなトレンドの変化に対して、同じ脚を出し続けていたのは勿体無いです。時代遅れになっちゃっています」

という会話から始まった開発は、2年に及びました。妥協は一切許してくれません(苦笑)、毎月、作り直したものを、労力を惜しまず、頻繁にサーキットに持ち込み、テストを繰り返していただきました。三上さんは納得しないと売らない人ですから、当社もできたこの商品には自信をもって販売しています。

有名どころでは、R34スカイラインの三好さんや新見さんにもこの数年使っていただいております。もちろん、どれも市販品をそのままです。バネレートもそのまま。しかもサーキットユーザーが使ってもタイムが出る脚です。

エキマニでもお世話になっています。最近ではこのSR20ロングエキマニ。

3UP SR20ロングエキマニ! V8サウンド

ドリフトパーツだけではありません。当社が5年程前からはじめているリフトアップキット、またジムニーのパーツなんて完全にジャンル違いですが、これまたすべて三上さんのアイデア。本人が売るわけでもない、関係の無い商品ですが、当社はヒントをもらってはじめたのです。

http://silkroad-jp.com/portfolio-2/suspension/project-liftup

三上さんは昔、ドリフトをやる前は色んなジャンルをやっていたそうです。ハイドロや4WD、泥遊び、派手なドレスアップ、ダートトライアルにサーキット。ドリフト職人のイメージがありますが、クルマ全部が好きな人です。だから、最近は軽自動車でドリフトしてみたり、ジムニーに興味をもったりと、なんでも柔軟に遊んでいる人です

そうそう、最近は、岡崎さんが購入したBMWが気になってしょうがない様子。

「これ、車高上げパーツつくりましょう! 絶対きますよ!」

勘弁して~。もらった宿題のフェラーリーとジムニーの商品開発がまだまだ途中なんです!(笑)