DA16Tスーパーキャリー by カワイ製作所(KAWAI WORKS)

ご近所さんのカワイ製作所。何度かご紹介させていただいたように、特に最近ではレカロシートの車検対応のシートレールを製造する会社としても有名です。

http://www.kawaiworks.com/

新型ジムニーとスーパーキャリーをお互いに交換して商品開発中なので、開発状況をチェックしに訪問(本当は営業サボり)。

流石です。かなり進行していました。

レカロシートがばっちり収まっています。スーパーキャリーは普通のキャリーよりスペースありますからね。

もともと軽トラは座面が目一杯低く、シートが薄いので座面は30mm程度上がります。でも、そこはクルマオタク集団、カワイ製作所。前下がり気味にレールを作ってあるので、ペダル操作の違和感がほとんど無いように工夫されており、実用面では問題無いと思われます。そして、スーパーキャリーはキャビンスペースがあるので、レカロをリクライニングさせちゃうことも出来ます!

なんか最近フェラーリーを見るより、こういうクルマでレカロなんか入っていると、「リッチだな~」と思っちゃいます。

ピラーバーといえばカワイ製作所。特にこのスペースを極力干渉しないように作られたスクエアタイプは大人気。居住性をさまたげず、スポーティーにしてくれます。なおかつ物干しバーとしても利用可(笑)

ナニやら難しい顔をしていますが、二人でスマホで遊んでるだけです。

「なあ、スマホの写真をパソコンに入れたり、パソコンの写真をスマホに簡単に入れるのはどうやったらええのん?」

と吉田社長。はは~ん、〇ロ画像とかエ〇動画の移動ですな(笑)

「ちゃう、ちゃう、仕事用や!!!オレはパソコンで図面起こしたり、レーザーマシンとの設定は得意やけど、逆に普通の一般的なやつは苦手やネン!」

えらくムキになって反応するなあ、いいじゃん、オトコなんだから…

ということで、GOOGLE DRIVEとDROP BOXを設定。実は、ワタシ営業マンなのに、この手の相談が多いんです。重くなったパソコン軽くして、とか、スマホどれ買ったらいい、とか、パソコン一緒に買いにいってくれ、とか。営業マンしていて気付いたのですが、この業界、特にクルマに詳しい人ほど、スマホやパソコン苦手な人が多い。クルマのコンピューターセッティングできる人が、スマホまったくダメ、っていうケース多いもんなあ。

さて、無事設定が終わり、注意事項を…

「気をつけてくださいね、スマホで撮った写真が自動的にパソコンに送る設定もあります。便利ですが、スマホで変な写真撮ったら、それが会社のパソコンに自動転送されて、赤っ恥になった人、知っていますから」

深くうなずく吉田社長… ご武運をお祈りいたします…

冗談はさておき、当社と40年以上おつきあいさせていただいているカワイ製作所さま。クルマというのは時には命に関わるような部品もありますから、商品の安全性への取り組みには特に力を入れておられます。

レカロにはレカロ純正シートレールがあり、車検対応です。けれど、ダウン量や設定位置の好み、また対応車種が無い場合などは、他メーカーを選択することがあります。そんなとき、カワイ製のレールは原則車検対応。しかも、対応車種がハンパじゃ無く多い。クラシックカー、旧車、マイナー車、軽自動車からトラックまでなんでもありますし、競技経験者が多いのでしっかりとローダウンしていて、なおかつハンドルがセンターにちゃんと来るようになっています。

そして、車検の際に必要な書類が揃っていることが何よりの魅力。筑波でのイスと人形を積んだ衝突実験はもとより、様々なテストや計算をしたものが、揃えられています。

元々は、車検対応を謳うためではなく、自社商品の安全性を高めるため、そしてそれを認知してもらうために始まったものだそうです。

安全の基準というのはすぐに変わります。車も社会環境も変わるので、それにどんどん合わせて変わります。昨年からの大きな変更は後方衝突の強度試験。恐らく、あおり運転による後方からの追突事件も、この流れの要因でしょう。

国からは新たな強度証明が必要になる部分は、ドンドン追加されていきます。そしてカワイ製作所もドンドン対応しています。

最終的には、自社でこんな試験機まで設置することになっていました。より安全な商品を提供するためには、目に見えないたくさんのコストと時間と労力が必要になります。

なお、車検の際には検査官によってはその強度を裏付ける書類を求められることがありますので、カワイ製シートレールを購入された方は、商品同封のハガキを送ると、代引き¥1,000で書類を郵送してもらえるサービスのご利用をおススメします。

カワイ製作所の安全性についての考え方は、当社もまったく同じ。

当社の代表の会社のスローガンは「より速く、より安全に」。やはり競技出身の人たちは、クルマの部品の製造においては「安全」を意識しているなと思います。WRCに代表される、ラリー、ダートトライアルという競技では、舗装されていない荒れた路面や山道を、尋常ではない速度で駆け抜ける競技。

谷底に落ちたり、木に激突したり、車がひっくり返ったりを経験してきているからこそ、一つひとつの部品の安全性がどれだけ大切かは身を持って知っているのでしょう。

当社でもサスペンションアームは、基本的にすべて破壊試験、純正破壊試験をし、それにととどまらず、陸運局さまにて検査官としての見解と、強度を認定してもらい、一般の改造車検よりもさらに厳しい基準で認めていただいた商品を販売させていただいております。

サスペンションアーム 合法? 違法? 構造変更?

また、最近人気の軽トラックのリーフスプリングも、強度検討書にとどまらず、構造変更を陸運局で認定していただいております。

スーパーキャリー用リーフスプリング開発開始 構造変更対応書類も

ご理解をいただきたいのは、こういった対応をすると、テストや試験などにお金がかかるだけでなく、見た目に同じような商品でも、目に見えない部分の材料や部品に高額なものがあてがわれていると言うことです。ピロアッパーやアーム類のピロボールだって、工業用を使えばコストは驚くほど下がります。でも、「より安全に」が最重要である以上、そこはゆずれない部分。

常時金欠のワタシは、アマゾンで真っ先に値段の安い順に商品を見てしまいます。誰だって、少しでも安いものが欲しいと言う気持ちは当然だと思います。けれど、クルマについては命に関わるものもあります。同じクルマ業界の人間として、ユーザーさまには出来ればそういう努力の部分をコスト計算に入れてもらえれば嬉しく思います。

さて、ワタシは明日から久しぶりに海外出張です。なんと、来年5月予定だった関空の連絡橋のマイカー通行が、ちょうど本日開通!めっちゃ幸運です。本当は電車かバスで行くつもりでしたから。

色んな非難もありましたが、過去最強といわれた台風直撃を受けて、関空で死者がいなかったことは凄いことですし、外国では復旧そのものが1年はかかると言われた状態から1ヶ月でほぼ完全復活してしまったのも、日本人だからなせる業、と思わずにはいれません。

まあ、要するに、「シルクロードの商品高い」っていわずに、買ってください、ってお願いです(笑)