4年後の予約@バランスオート

本日は久しぶりにバランスオートさんを訪問。

https://ameblo.jp/balance-ap/

3月以降、当社はコロナ対策で営業活動の自粛をいまだに続行中。

遠距離出張はNG。近隣の得意先でさえ、必要な用事があったときのみの訪問。

でも、引きこもり続けていると、さすがに情報が枯渇してきました。

今後の開発や展開を考えるとき、頼りになるバランスオート代表、山崎さんに会いにいきました。

元々、誰もが知っている国内巨大サスペンションメーカーで長い間、開発の長だったヒト。

ショップとしての立場だけでなく、当社同様、製造メーカーの事情や立場を理解してもらえる人物。

「メーカーは大変な時代だね。お客様のニーズが細分化。新製品をどんどんリリースしなきゃいけない」

「でも、製造側にすれば『新商品は予想が付かないトラブルが発生する』から、消極的になるよね」

図星。新製品はリスクが高い。完璧な商品を最初から開発は非常に困難。

自動車メーカーならリコール、スマホやPCならアップデートで対応。アフターパーツは対応が難しい。

「シルクロードさんの良い所は、そこから逃げないこと」

なるほど。逆をいえば、当社が保守的になったら終わり、なんですね。覚悟できました。

でも、『製造側は新しいことをやりたがらない』というのは、ご自身のことを棚に上げています。

大手サスペンションメーカー時代、とんでもないコンセプトの車高調を発表し、世間をアッといわせた張本人。

今回、訪問したもう一つの理由は、FT86RIOモデル。

ブログで見ていて、気になって仕方がなかったデモカー。

不思議なんです。カスタムカーにありがちなゴテゴテ感が無いどころか、ほとんど純正にしか見えない。

そのくせ迫力満点。

異常なまでにシンプル。

あえて言うなら、ポルシェがFT86を製造したらこうなったかもしれない、そんな雰囲気。

圧巻なのはリア。

ハイパフォーマンススポーツカーは、”すべてリアが美しい”、という方程式そのもの。

オジサマ連中に言わせれば、”バックシャン”。

「これ、ワンオフなんですけど、量産販売するか悩んでます」

剛性が落ちやすいハッチバック車には効果絶大なパーツ。

しかも、コレ、超カッコいい!

驚くべきは、自分で設計してしまっていること。僕たち製造メーカーの出番がありません。

凄いというか、迷惑レベル、業者泣かせ(笑)

バランスオートの凄いところは、単なるドレスアップ、カスタムショップではないところ。

見た目重視だと思って舐めていると、視界から一瞬で消え去る性能の付与も得意。

左右のシートは、エンパイヤ自動車が試験販売を開始した、”車検対応スパルコR100”SKY。

ワンポイントのSPARCOロゴがオシャレ過ぎます。

他界された息子さまがとても気に入っていたデモカー。

誕生日に渡すために作り上げていた車両だったそうです。

外部からみれば、雑誌で華々しく掲載され、イベントでカッコイイ車両をたくさん並べていると、

「いいね、毎日好きなことを、楽しそうにきままにやって、それが商売になるなんて」

と思われることもあるかもしれません。

でも、12年前にプレハブ小屋で産声を上げた時から。ここに至るまでの数え切れない困難と苦労。バランスさんとお付き合いのある方は皆、知っておられます。イチ業者の私も壮絶な状況を見てきました。

雨の日も、嵐の日も、耐え切れないつらいことがあっても、クルマ創りの手を止めない。

きらびやかなイメージの裏で続く、壮絶な努力と忍耐の12年間。

”好きだから”だけでは到底できません。それならとっくの昔に廃業されているでしょう。

そんなバランスオートさんだからこそ依頼させて欲しいことがあります。

2024年にデモカーをお借りしたいんです。

「4年後じゃないですか!? どういうこと?」

シルクロード50周年なんです。その時、展示したいと思ったのがバランスさんのデモカー。

http://www.silkroad-jp.com/home/topic/40th-anniversary-talk

40周年を担当した関係で、4年後の50周年イベントも担当を命じられました。

コロナワクチンが開発され、状況が落ち着き始めているころだといわれています。タイミングはイイ。

「わかりました。グウの音も出ないようなやつを4年後に準備しておきましょう」

やったー!

「それはさておき、小言が120個くらいあるんです。説明するので座ってください!」

ほなさいならー!(逃亡)

当社の裏庭で会長が色んな野菜を育てています。

トマトは勝手に生えて、勝手に育ちません。

美しく色づき実るまでに、毎日水を撒き、害虫をとりはらい、雑草を抜き、つるが倒れないように添え木する。

たった数ヶ月で育つ野菜にも莫大な手間がかかります。

「今日は疲れているからいいか」と放置すればたちまち枯れます。

10年、20年、30年と会社を育て続けるのは想像を絶するものだと、理解できる年齢になりました。

同時に「育てる対象」=「会社と仕事」がある事自体、とても有り難いこともわかってきました。

とはいえ、書類作業はダメ。

苦手。

山ほど溜まってるわ…