プロジェクト開始から1年足らず、車検対応スパルコシートの販売準備が整いつつあります。
それを可能にしたのが越川代表率いるTICグループの技術力。
昔からTICさまは著名でよく存じていましたが、まさか訪問する日が来るとは。
ホームページで目にしていたあの建物が目の前に!
http://www.tic-group.jp/index.html
年間1000台近くの公認車検を請け負うスペシャリスト。
TICグループとの出会いで、一気にスパルコシートの車検対応化が進みました。
すでにFT86、ND5RC、ZC33の対応が完了。
年末年始にむけて、JB64、H200、新型ヤリスGRのテスト予定。
シートレールはカワイ製作所。
「カワイ製作所さまには大変無理をいいましたが、色々対応していただき、良い結果がでました」
「車検基準を満たしているシート、そしてシートレールが一般公道で使用できないのは惜しいという感覚でした」
これがこのプロジェクトのキッカケ。
「ある時期から社外シート装着についての問い合わせが急増しました。平成29年7月19日です」
当社でも大きな話題となりました。
”全ての検査において、適合性を証明する書面を提出”となったことです。
目視で強度や安全性がわからないものを交換した場合、全てが対象。
今までは書類をほとんど要求されなかったシート、レールも含まれているのです。
国交省は改造を認めない、とは言っていません。
ただし、運転手、同乗者、そして他者の安全のために改造ルールを定めています。以下、ワタシの理解です。
●消耗品:これは原則自由。オイル、ウォッシャー液、ブレーキパッド等。
●指定部品:軽微な変更で、一定条件の範囲内なら、改造しても書類等の証明書や手続きが不要。
サスペンション、フェンダー、ルーフキャリアなど国交省が定めた箇所が該当。
●重要保安部品:当社であればサスペンションアームが該当します。走る、曲がる、止まるというクルマの重要な部分に関わる部品は、安全性に直結するため、交換する場合は構造変更の対象。
そして、上記に該当しない大半の部品が、今回大きく影響を受けています。
交換した部品の安全性や強度証明する書類の提出義務が明文化されたのです。
自動車のシートの強度証明は、シートとレールを組み合わせた上、対象車種のフロアに設置した状態での強度証明が必要とのこと。
当社はサスペンションとアームだけは専門分野なので理解対応出来ています。
しかし、その部分だけでも膨大な情報と理解が必要。他の部分をいきなり勉強してやるのはかなり厳しい。
TICグループは年間1000台近いありとあらゆる改造車検を請け負ってきた知識と技術があります。
クルマ全体の情報と知識が段違い。タッグを組まさせていただけたことが幸い。
さて、ここからはTICグループの実働部隊、ファインスピリット水野代表と打ち合わせに向かいます。
その前に、噂の足立陸運局を見学。
日本国内でも審査の厳格さにおいては屈指。
振り返ると、先ほどのTICの建物が見えています。
越川代表がこの場所を選んだのは、
「毎日好きなときに好きなだけ陸運局に歩いていけるから(ニヤリ)」
本当に不思議なご縁です。
TICさまとは今年の2月に正式にお付き合いがスタート。
ところがコロナ渦が拡大し、一時中断も覚悟しました。しかし、2度も奈良に脚を運んでいただきました。
ユーザーが、後ろめたい思いをして改造するような業界にしてはならない。堂々と、社会的に認められるアフターパーツを目指したいという熱い想いを語っていただいたことが強く印象に残っています。
日本では、部品を交換すると、「改造」という言葉で片付けられ、違法で悪のような印象。
ワタシもそのことに長年不満を持っていました。法律を遵守して改造することは可能。そしてそれは立派に認められる趣味であり、表現であり、日本文化と個人の自由の表現への貢献だと思っていたからです。
越川代表の想いは非常に嬉しいものでした。
短期間でグッとお互いの信頼度が高まったのは、商品、モノ、カネ、データ、契約書の単なる移動ではなく、そんな血の通ったやり取りがあったからこそだと実感しています。
まだ、発売に至っておりませんが、来年早々に販売開始できるよう、ワタシもできることを精一杯やります。
次号では、TICの実働部隊、ファインスピリット水野代表と、今回タッグを組んだ5社を引き合わせたプレミアムジャパンさんの訪問レポートをさせていただきます!
以下記事に続く▼