SPIEGEL(シュピーゲル)さん × S660 × アルトワークス

人生とは不思議なものです。

10年前、営業になりたての私、Oが、シルクロード車高調OEMでレースでガンガン車高調を購入してくれていたショップさんから、

「これ、すごいぞ!9万円台でフルタップでレースで使える脚や!!!」

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シルクロードは十数年前、まだ全長調整式車高調が、業界ではレースのワンオフで50万以上もした時代、一般的に車高調といえば、純正ショックの皿飛ばしににネジアダプターを被せるか、KYBショックなどを加工して作った全長固定式(スプリングを巻き上げたり、緩めたり、遊ばせたりして調整する)が主流だった時代に、20万を切る価格で全長調整式車高調を販売をして、恐ろしく売れた時代がありました。

私が営業になった10年前はその流れが加速し、車高調メーカー大半が全長調整式を販売開始していましたが、まだまだ、特にドリフト用などは工場が「これ以上注文勘弁してくれよ」というほど売れていました。

ところが、いつも10台単位で購入してくれていた軽のレースショップさんから注文が数か月なく、会社の前に見慣れない車高調箱がありました。

「SPIEGEL」

というメーカー名でした。そしてショップ社長さんは、「これお前のとこの半額やぞ、なのにフルタップや!びっくりしたよ。」とのこと。

私の脳には「SPIEGEL」=憎い敵

と自動インプットされていました(笑)

 

そして、それから10年たった今、大事な取引先の一つがSPIEGELさん。不思議なものです。人生何がおきるかわからないものです。ある人に紹介され半信半疑で訪問しはじめたのは5年ほど前でしょうか。今では担当のヘンミさんや社長さんとまで海外出張したり、食事をすることもあります。

共同開発品もあり、当社の軽自動車用のレース用車高調などはコラボ販売してくれています。

さて、今日はS660の雑誌取材でした。共同販売商品となるエンジントルクロッド、そしてKYBで開発してもらっているS660のフロントショックSPLモデルも紹介していただきました。

ヘンミさんからの相談がきっかけでした。

「S660のフロントが構造上、思いっきり下げられないんです。」

 

全長調整式だと、いろんな意味で限界がありますが、そこにこだわらなければいけるかも、ということでシルクロードでは数々の名ショックを生み出してくださっているKYBさんに相談したところ、試作品が上がってきました。

ヘンミさんは欲張りですから、

「ストロークをしっかりとって、乗り心地もスポーツ性能’も’向上させてほしいです」

え、ええ…おっしゃる通りですね… (むちゃくちゃいうなあ)

 

さすがKYBさん、装着して数日でヘンミさんから「これ、いいです!」とのこと。

10年前の自分がまさかこんな会話をすることになるとは1ミリも思いませんでしたねえ。とてもうれしい誤算です。

次回雑誌取材に予定されているアルトワークス、こちらもすっかり出来上がっておりました。楽しみですね。

SPEIGEL

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