ぽかぽか陽気の大阪、営業車でFLATWELLさんの前を通過しようとすると…
平井社長と息子さんが、シャッターを開けて、表てで何かやっています。ちょっと、寄ってみよう…
天気が良いので、息子さんが日向ぼっこしながらS660のエンジンオーバーホール中でした(微笑)。口にくわえているものはこの業界アルアル。息子さんもレースとメカとしての活躍をされており、その細身の体とイケメンは社長のDNAです。
大人の事情で名前を書くことはできませんが、FLATWELLさんはこの業界のみなさんも良く知る、色んな有名な会社のデモカーや競技車両の制作、メンテ、サポートを、日本だけでなく、海外でもされている凄腕チューナー集団です。同時に、社長自身がオリジナル部品を開発するメーカーでもあり、さらにはこの業界でも相当早くにネット通販店も立ち上げており、まさにマルチです。
でも、原点であるショップとしての基本作業はおろそかにはしない。どんなに他の分野の仕事が忙しくてもショップであることを、大切にされているように思えるのです。
さて、そんな平井社長がS660をばらして何かゴソゴソしています。これは怪しい… 新商品の匂いがするゾ…
「しゃ~ないなあ~、ちょっとだけやぞ~」と嬉しそうに商品を見せてくれました。
「商品名は正直、ワシもまだわからへんねん」
は?
「あえていうならターボパイプ?」
ご自身も半信半疑(笑)。で、これがベースになった純正部品か。
「ちゃうちゃう、それは試作品や。3Dプリンターで作ったやつや」
え!!!!!!!(驚愕) ハイクオリティ…
よ~く、近づいて見ると、細かい筋が無数に走っています。あ~ほんとだ!すごいな、このまま使えるじゃん!
「う~ん、やっぱりまだ強度的な不安があるから3Dプリンターで作ったものは、こういうチューニングパーツでは難しいなあ。といって、近い将来は、このまま販売できるレベルになるやろうけどな」
おいおい、すごいぞ。試作だけでもこんだけの種類があるんだ…
そして、これが元の純正。ほそっ!
開発中のパーツだけでなく、S660ユーザーには大人気で、私自身関東、関西、九州の営業先でも噂になっていたFLATWELLのS660タワーバーが装着されたデモカーを見せてもらいました。
http://www.flatwell.jp/cathand/detail-699805.html
これは驚きました。30パイ、35パイという極太のドライカーボンシャフト! これだけでも驚愕ですが、なんとこのキット、純正の幌入れのボックスが…
普通に開閉できます! 普通はタワーバーがつくだけですんなり開閉できなくなるはずなのに、こんな極太で! その秘密はこういった干渉する他の純正部品を移動するステーまで作ってしまう工夫のおかげ。
タワーバー、確かに定番アイテムですが、ここまで考えて作られていることに驚愕しました。ファッションで装着するイメージもある商品ですが、レースメンテをしている平井社長がタワーバーを作ると、異次元レベルです。
フロントに負けずに凝っているのがリア。
http://www.flatwell.jp/cathand/detail-684036.html
3本のドライカーボンシャフトが奢られた、超いかついキットですが、これも取り付けにはかなりの強度を考慮された特殊なブラケットも添付されています。
「ここを作るもの手間とカネが結構かかってんねん」
値段を見てもびっくりしました。どちらの商品もドライカーボンで、その上に特殊なブラケット付。当社では正直ムリな価格です。
これだけでなく、S660のパーツはたくさん開発済み。以前から、シルビア、スカイラインなどのハードパーツはもちろん、FT86などもラインナップが多いですが、最近はS660とHA36アルトワークスの軽自動車にも、過去の乗用車クラスで培ったチューニング技術を活かした商品を多数開発されています。
なお、シルクロードではフラットウェルブランドのS660、アルトワークスの商品の取り扱いを正式にさせていただくことになりましたので、当社からもご購入可能!
そして、この業界が長い平井社長から私がご紹介いただいたのが、昨年、他界された水島さんが立ち上げたバランスオート。バトンタッチでバランスを率いる山崎さん自身も、平井社長からバランスオートを紹介されたという、平井さんつながりです。
フラットウェルから5分で到着。入り口に先日のイベントを終えたばかりのFT86がドドーン!
すげえ! 私はこのウイングの車体の下の一部の塗装を下請け(を半ば強制的にさせられています)
ここに入庫しているクルマ、どれもカッコよすぎる… 別に何もゴテゴテ装着されていないのに、すっきりとしているのに、カッコイイ。
FT86やZなどのスポーツカーから、アメ車、アウディ、BMW、VW、かと思えば、CX-5、ハリアー、ヴァンガードなどの4WD、そして走り屋オタクで、あまり車高をさげたりドレスアップはされないイメージのスバル車も大量に入庫しています。そして、私も仰天したのはスズキのキザシまで、ここまでやってしまうこと…
超カッコイイ!
バランスオートを水島さんが立ち上げてからずっとお取引させてもらっていますが、毎年、というか毎月、訪問するたびに新しいことを仕掛けているのは、山崎さんになってからも変わらず続いています。それが若い客層が多い理由でしょう。車業界は、お金がかかりますから、どうしても私のような40代から上の世代が多いものですが、バランスさんは若いお客さんでいつもにぎわっています。
そして、フラットウェル、バランスからこれまた10分ほどには、イーカスタムさん。サニトラ、FT86、そして新型ロードスターの専門店。
http://www.eeecustom.co.jp/86/shop.htm
って、あれ? なんかおかしい…
なんだよこのコンテナ!!!!! 広い敷地がコンテナだらけになってる!!!!!
そして、これまたなんだ!?
イーカスタムの鶴和社長がくつろいでいます…
「おー、いらっしゃ~い。ちょうど作業がヒト息ついて一服中や~」
いやいや、そんなことはどうでもいい。一体このコンテナ何?
「貸し倉庫はじめるねん。電気工事だけは資格いるから今、プロにきてもらっているけど、それ以外のコンクリやら、ライン引きやら、このテラスやらは全部自分でやったから、もうクタクタ。この数ヶ月、実は本業よりこっちがタイヘンやってん」
まさか、この立派なテラスもつくってしまったんか… 相変わらずだ…
イーカスタムの社長は、昔、フラットウェルの平井さんのところで働いていたのです。その後独立して、一般整備工場を立ち上げて20年あまり。
私はまったく商売の関係の無いところで元々友人。鶴和社長はレース好きだったのと、私がシルクロードで働いていたことから「面白そう」といって、イーカスタムブランドを十数年前に立ち上げたのです。私が営業担当先のフラットウェル平井さんの元で働いた過去があったことを知ったのは後のことで、びっくりしました。
というか、それよりロードスターのマニどうなったん!? こちらでも取り扱いして早く売りたいんですケド!?
「そうやねん、そっちもシャシ台でのパワーチェックが残ってるなあ。はー、やることいっぱいや~」
本当にいそがしそうです。でもあのトンでもないエキマニを早く売らさせてほしい!
今日は、フラットウェルつながりの店が連続でした。皆さん、何かの縁で繋がっています。
「六次の隔たり」というのが一時期話題になりました。
https://kotobank.jp/word/6%E6%AC%A1%E3%81%AE%E9%9A%94%E3%81%9F%E3%82%8A-189252
友達の友達を6人たどると…ってやつですね。特にFACE BOOKなどのSNSが浸透した今なら、ネット上で世界の狭さを実感している人も多いでしょうね。
だからこそ、人間関係は大事にしたいですよね。どこで、誰がどう繋がっているかわからない。フラットウェルさん、バランスさん、イーカスタムさんは、皆さん、人を大切にする人たち。 営業マンだから良く分かります。 時には邪魔者扱いされることも、まあまあ、ある私たち営業マン。 そんな営業マンを邪険にせず、「よう来たな。まあ、コーヒーでも飲んで行き」っていう姿勢の方々だからこそ、人間関係が豊かで色んなネットワークができ、それが自然と仕事にも繋がっているように思えます。
これは、営業マンという職業をしている人間が良く知っている、アルアルです。