S321V / S331G リフトアップ、サスペンション、コンピューター 同時進行中

カワイ製作所様より、S331Gの4WD、ターボのアトレーをお借りしました。

今回は、S321, S331を同時進行で、リフトアップキット、スタビライザー、サスペンションブッシュ、そしてコンピューターの開発。

とはいえ、同じベース車でありながら、こんなに違うとは… 旧ザクとシャー専用くらいの差…

めげないぞ!ワタシはハイゼットカーゴちゃんのシンプルさが好き!

「量産機だからって、なめるなよ!」

う… 内装がすげえ豪華… シートが全然違う…

イスの下のエンジンルームを開けてみると、レイアウトがNAのハイゼットとは大きく変わっており、コンピューターのあった位置にエアクリボックス。コンピューターは手前に移動されていました。

早速、外して、コンピューターチューニングの先生、パルスポーツさんに報告。

「このタイプなら、コンピューター書き換え、OKですね」

とのこと。

ただ、カワイ製作所様のアトレーは、まもなく売却されてしまいます。なので、ターボ用コンピューターは、別の車両が見つかってからの開発。

まずは、ワタシの相棒、ハイゼットカーゴNA用のコンピューター、VER2を早くテストして販売することが先決。

今回のVER2にはワクワクしています!大坊先生によると、

「VER1からさらにパワーアップしたうえ、燃費も向上をしているはずだよ」

とのこと。

S321V PAL SPORTSコンピューター No1 燃費向上

マグネットコーティングされたガンダムに乗るくらいの興奮度!

来週、九州出張なので、早速長距離テストです。

それにしても、コンピューターチューンがこんなにお手軽だとは予想外でした。ネジ4本を外して、純正と書き換え済みのコンピューターを入れ換えするだけ。スマホのSDカード差し替えレベル。スペアタイヤ交換するのに躊躇する私にも簡単。

お値段は税別¥88,000。燃費によっては費用対効果も見込めますが、何よりパワーアップしてくれるのが、非力なNAオーナーにとっては、うれしいところ。

こちらの「リアアクスルリジッドプレート」はS321V、S331Gどちらも装着確認できました。

予定定価は¥18,000税別。

装着すればわかりますが、ハイゼット、アトレーオーナーの泣き所が大幅に改善されます。

装着は簡単。

軽自動車に多い、リアアクスル、という構造… この方式のデメリットは、走行中にリアが「暴れ」がちになること。ブッシュがたわみ、リアのタイヤの方向がわずかとはいえ、グニャグニャと動いてしまうのです。

想像してみてください。運転席のステアリングとは別に、リアのタイヤ側も、別のステアリングで操作でき、そこには子どもが座っているのです。

予期せぬタイミングでふざけて操作されると、直進中にも関わらず、クルマがフラフラでまっすぐ走れません。

コーナー旋回中、ステアリングを切っている最中も、その子どもが笑いながらいたずらをしています。だから、曲がりにくくなり、コーナリング直後になって、突然、反対方向に飛んでいこうとしたり… 怖いですよね。

大げさに説明しましたが、これの超プチ状態が起きているのです。

自動車メーカーもそんなことはわかった上で、リアアクスルをブッシュでたわまわせています。静粛性と快適性のためです。完全固定すると、操作性や直進性はあがりますが、路面が荒れていると、ガンガン音が鳴り、不快な突き上げが、ドンドンと発生します。

この製品は、極端に柔らかい純正ブッシュをもう少し固めてやろうというコンセプト。ちなみに、すでに他の車種では異なるパーツで、アクスルのたわみを解消しています。

http://silkroad-jp.com/portfolio-2/footwork/footwork_arc

このようなスペーサーを入れることで、たわみを抑えます。

ただ、ハイゼットは、あまりにも純正ブッシュのたわみが酷いため、今回、大幅に異なる形状になりました。

フロントスタビライザーを楽しみしていただいている方も多いのですが、貨物車のハイゼットカーゴは、想像以上にリアに問題を多く抱えているように感じています。

こちらの、KYB社でOEM製作してもらっている、14段ショックも素晴らしい性能。

定価¥20,000(税別)/1本。

現在、エッセのレース用として販売しておりますが、この減衰力がどんぴしゃ!

ハイゼット用アダプターを用意しました。このリアショック2本を装着するだけでも、クルマ全体の走行性能が上がります。

先ほどのリジッドプレートで、直進が安定し、コーナリング性能が上がりましたが、このショック単体でも、効能的にはかなり近い。

なおかつ、ショックアブソーバーの減衰力があがることで、走行性能以外にも、「高級感」が増します。文字での説明は難しいのですが、純正だとヒョコヒョコしている感覚が、乗用車クラスのドッシリ感にかわります。

1段目だと純正ショックよりも柔らかく、真ん中の7段目くらいが快適なスポーツ感。14段にすると、サーキットれべるのハードになります。減衰力の幅がたっぷりあるので、場面に応じて簡単に調整できます。

「いつ完成するんだ!?」

というお声を、たくさんいただいてるフロントスタビライザー、こちらも、装着テスト開始。

VER1は高額になったので、価格を抑えるべく、VER2の試作品を、国内某有名メーカーさんに再度依頼。

フロントにスタビライザーを追加することで、ロールが減少し、キビキビ走れるようになります。

けれど、やはり貨物車であるハイゼットの弱点の6~7割は、リアにある、というのが、日本全国津々浦々の色んな道を7万キロ走った、個人的な感想。なので、スタビライザーを装着する前に、リアの見直しをお勧めします。

S321、S331には、スタビライザーの設定がありません。昔、アトレー7という、7人乗りが販売され、唯一スタビが装着されていたようです。7人乗りともなると、走行性能というよりも、安全性のために装着されていたんでしょう。

現行モデルには、スタビライザー装着が想定されていませんから、装着にあたっては、色んなブラケットが必要になってきます。結果的に、価格は最低でも4~5万になりそうです。まずは、S321Vのみの設定。

おすすめは、リーズナブルなリアの対策パーツを試し、スタビライザーを装着していただければと思います。ここまでやれば、旧ザク⇒ザクIIに、一気にステップアップ!

すでに発売中のラテラルロッド、これは定番パーツ。車高を上げ下げするなら、是非装着をお勧め。

http://silkroad-jp.com/portfolio-2/footwork/footwork_lateral

当社製のラテラルロッドは、定価¥12,000~で、激安ではありません。けれど、AE86レースの時代から、当社工場内で製作しており、強度面、耐久性には自信があります。

進行中の試作品のなかで、一番苦戦しているのは、リフトアップキット。

他社種の流用が出来ないため、新設計になり、価格がちょっと心配。

アップサス(スプリング)がポピュラーなのですが、当社は純正スプリングに、調整式スペーサー式を組み込む方式にこだわっています。

理由は、車高の調整。グレードによっては前後の重量が変わる場合がありますし、車高バランスも好みがあります。そこを好みで調整していただけます。なにより、純正スプリングとショックをそのまま活かすスペーサー式なので、乗り心地もほぼ純正。(一部は、調整ができないものがあります)

ということで、開発パーツが盛りだくさんのS321V、S331G。

初めての軽バンを体験してほぼ一年。

こんな素晴らしい車に、どうして今まで気づかなかったんだ!というくらい、べた惚れしています。維持費やコスパ、気軽さだけではありません。一番の魅力は、クルマが、”不完全” であることだと気づきました。

「このパーツ装着したらどうなるだろ?」

というワクワク感があり、実際、装着したときの楽しさは、完成度の高い、最新スポーツカーたちには無い魅力なんです。

https://geibunsha.co.jp/car/hachimaru-hero/

昔のスポーツカーは、ノーマルだと、車高が妙に高い、ホイルが小さい、マフラーは糞詰まり、サスペンションはグニャグニャ、と、まさにこのハイゼットと同じような欠点だらけ。

こつこつお金を貯めて、「このパーツ、装着したら、どうなるんだろ!?」とゾクゾク、ワクワクしながら、少しずつ自分色にチューニングしたり、カスタムするのが楽しかった感覚を、今、ハイゼットカーゴから感じています。

さて、来週から一週間、VER2のコンピューターで、燃費レポートしますので、お楽しみに!