GWの真っ只中ですが、土曜日は新商品会議。
一番目の議題は、ハイゼットカーゴのステアリングのアダプター。
購入したお客様から、油圧パワステ車に取り付かない、という情報提供をいただきました。
http://www.silkroad-jp.com/home/portfolio-2/interior/int_stcl
現在発売しているものは、2017年MC後移行の電動パワステ専用と判明。
早い段階でご指摘いただき、大変助かりました。
丁寧かつわかりやすい資料まで提供してくださり、油圧パワステ用の試作品装着のご協力までいただけることになりました。
そんなありがたい情報提供者がJAWS山本さんの知人と判明。
山本さんに電話すると、
「とてもヨカ人バイ。大分県のクルマに詳しい電装関係の方。うちの走行会にも出場してました。今でも誕生日にはメッセージもくれるったい」
世間も世界も狭い!GW明けに試作品開発に入ります!
さて、つづいてはサニトラ、ハコスカピロテンションについて。
予定定価¥19,800~¥22,800で、他の日産車種もラインナップ増やすことになりました。
オプション販売となる純正ゴムブッシュも手配完了。調整式にするついでにリフレッシュのご提案。
議題は続きます。新型ハスラーリフトアップキットについて。
大変お世話になっている、オートバックス富山グループのhustlifeさまから、2WDに続き、4WD装着レポートが届きました。ホント仕事が早い…
おかげさまでGW明け、2WD、4WDの発売決定!
さて、問題なのはAE86フロントロアアーム。というのも…
http://www.silkroad-jp.com/home/portfolio-2/footwork/foot_arm/arm_toyota/arm-ae86
1999年から20年以上にわたって、優良純正外品として純正互換品を供給してきました。マンモス企業の工場で毎回、500台分を制作していただいておりました。
しかし、AE86は個体数が減少しているだけでなく、保管車両が増え、消耗品の需要が大きく減少しています。
500台購入した場合の完売スパンを想像すると、さすがに廃盤という言葉がでてきます。
さらに問題があり、これをベースに制作しているピロ調整式タイプも道連れで廃盤になってしまう。
AE86の調整式ロアアームは、レースでの需要だけでなく、タイヤホイルを装着する上で、キャンバー調整が可能なため、幅広い需要があります。
その上、車検対応書類(構造変更の事前申請済書類)を発行してからは売れ行きが数倍になりました。
純正ロアアームを延長加工すると、車検に通らなくなります。
腕利きショップさまなら、溶接部の強度証明、強度計算書と書類を提出し、改造申請を受ければよいのですが、手間が膨大。
当社は純正比較の破壊検査に加え、地元陸運局にて厳しい審査をしていただき、お客様に手続き不用で申請できる書類を発行。ユーザー様のみならず対応するショップ様の負担も大幅減で、需要が増加していたのです。
500台分、再度オーダーするかどうかは判断保留。
せめてピロボール調整式だけでも継続したいと、社内で製造する方向で決定。早速、器用な工場長がダンボール紙で試作形状を披露してくれました。
図工が5段階で1、夏休みの宿題の工作も提出したことの無いワタシには工場長が魔法使いに見えます(笑)
需要がピークを超えたAE86の各種パーツをどうするかは、今後大きな課題です。
欠品中のロングタイロッドエンドは、5月中旬に再入荷しますが、次のロットをどうするかは不透明。
コントロールアームは今回の在庫が無くなれば、次回廃盤にする可能性ががあります。
当社だって開発費をかけてつくって、長年販売してきた商品を簡単にあきらめたくはないのです。
もちろんお客様だって不安が増します。
なので、値段やカタチを変えてしまうことになってでも、製造を続ける努力を怠らないよう、会議にて議論を続けていきます。
新商品は当社で作るものに限りませんん。
今回、型取りが完成したA200ロッキー、ライズのラゲッジマットも販売方法、設定価格が議題に上がりました。
ロッキーの内装に抜群のマッチを見せているのは、通常の布やフェルト生地ではなく、耐久性に優れるゴムラジアルタイプと呼ばれるものです。
ゴムなので汚れに強いのも魅力。
GW明けに、ハイゼットカーゴ用などとあわせて正式販売に入ります。
ブランド名は「タフラグ」。
提携工場様でOEM製品を長年お願いしてきました。
これも、とあるスポーツカーのラゲッジマット。カラフル。
会議前日、GW休暇直前のカワイ製作所さまを訪問。
めっちゃリアルなプラモジムニーを発見!
さすが世界のAOSHIMA。と遊んでいたら…
「GW前やから、しっかり商品あげといたゾ、積んで帰れ」
え…(汗) GW直前にも納品あるの… すごいなカワイ製作所の生産能力。
大量の商品を積み終わり、ピットを覗くとダイハツロッキーがリフトに上がっていました。
「ロッキー、ライズはシートレールしか販売していないけど、凄い反響でびっくりしたわ。急いでピラーバー、タワーバーやフロアバーの開発に入った」
カワイ製作所の新製品は、当社にとっても新製品。
会議で資料作成の準備。
まだまだ新製品情報が続きます。
ミックコーポレーションさんの汎用ルーフバスケット。当社では、INNOのベースと組み合わせてのセット販売を開始準備中。GW後もこのように新商品や新企画の発表をドンドン続けていきます。
当社のブログを読んでくださっている同業者さまからよくある質問。
「軽自動車からスーパーカー、ソフトパーツからハードパーツまであまりにも種類が多いけどさ、どれが一番売れる?」
どれも売れていません(笑) もし、このブログを商売の参考にするなら絶対にやめたほうが良いです。
儲かる話を他人に教えるわけないっしょ(きっぱり)
たくさん商品を開発している当社は、開発貧乏。
開発するには人件費、試作代、いろんな経費がかかります。それを回収するには、同じ商品を大量生産して大量に販売することなのです。
会議で、当社の工場に見積り依頼ばかりすると叱られます。
「見積りするのも時間と人件費がかかるんや!勘弁してくれ!」
見積りだけでもコストはかかるのですから、商品開発するのはどんな小さなものでもそれなりの金額になります。
そんな当社の原動力は、お客様の声。
冒頭のステアリングスペーサーの問題を指摘してくださった方も、当社のハイゼットカーゴの部品を数点購入いただいており、お電話で一つずつ、装着した感想を述べてくださりました。
ブログにいただくコメントもお金では買えない、エネルギーをいただきます。
当社ではお客様は神様ではありません。誤解を恐れず言うならば、対等で、上でも下でも無いんです。
人類はもともと物々交換でした。狩の上手な人がしとめたウサギの肉を、魚釣りベテランが釣った魚と交換していました。その原理原則からすれば、魚とウサギ、どちらがエライなんて無い。お客様という概念すら本来はおかしい。
ところが貨幣という便利な道具が生まれ、人間の能力、行動、物をお金と言う数字に換算し、貨幣という数字で所有できるようになったことが人間に大きな影響を与えたと思っています。
シルクロードの起業者、会長は、
「お客様を神様=金様と思っていると、本当に大切な商品が作れなくなる」
と私たちに何度も説教していました。儲けるために商品を作るのではなく、お客様が求めるニーズに応えることが大切。お客様を神様=金様だと見てはいけない、そうなると本当に創るべきものが見えなくなる、という教えでした。
だから、当社は万年開発貧乏(笑)46年間も続けて来れたのは、お客様が当社を支えてくれたから。
冒頭のステアリングスペーサーの件でも、情報をくださった方は一銭の儲けにならぬどころか、「安いものだから返金しなくてもイイですよ」なんてまでおっしゃられたので、ビックリ。(それはさすがに対応いたします)
お金は無いけど、みなさんからいただく元気をエネルギーを活力に、GW後もガンガン新商品アップしていきます!