午前十時、台風並みの春一番の嵐の中、埼玉県所沢市から、3UP三上さんが関西のショップ/メーカー訪問にお越しになりました。これは岡崎会長からの「無事出発させました」写真より。3UP x 新幹線、ものすごい違和感です。
無事に大阪の高槻駅に到着し、喜びの雄叫びを上げておられます!(笑)
それもそのはず。クルマ業界アルアルで、最後に新幹線/電車に乗ったのは20年以上前とのこと! 送り出した岡崎会長も、受け取る私もハラハラドキドキ。「魔の東京駅で挫折しないかしら」と心配しておりました。
「いや~、もうクルマなんか嫌になりました。新幹線、超快適、サイコー!」といっていましたが、よく話を聞くと、案の定、東京駅の改札口でスタック。「新幹線の切符が3枚くらいあって、どれ入れてもゲート開かないんですよ! 改札口の駅員は老夫婦がずっと質問攻めしてやがるし。出発数分前であきらめそうでした。」
で?
「最後やけくそに3枚一緒にいれたら通れました」。やっぱそのことも知らなかったんだ…
当社の社長も、30年ほど前、関西から東京へ新幹線で出張のとき、ローカル線の反対ホームで最寄の大きな駅に向かう電車を3時間も待ち、東京行きを断念。大阪のイーカスタムの社長は、シルクロードの新社屋の落成式の来賓席に大遅刻。その理由が、奈良県の大和八木駅と、京都の八木駅をまちがって。三上さんは良くたどり着いたもんです。
最初の訪問先は、バランスオートさん。三上さんとはまったく業種違いの最新トレンドのカスタムショップ。ある機械の打ち合わせで訪問。
滅茶苦茶不思議な組み合わせです。カスタムショップとして一気に全国区にのし上がったバランスオートの山崎さんと、老舗ドリフトショップの三上さん。こういう光景を見ると、営業マン冥利につきます。なんの打合せかは現時点では秘密。二人の共通の知人も意外に多く、斉藤大吾さんの名前も飛び出していました。山崎さんはとある有名ブランドの車高調メーカー在籍時に斉藤さんのドリフト車両の足廻り担当、三上さんは昔からの友達。
岡崎会長ブログより拝借。 http://3up.sblo.jp/
業種が違うから、刺激が一杯で楽しそうです。このど派手なFT86、ただ派手ではなく、ドリフトマシンのテイストを活かし、リアのジャッキアップポイントがマフラーと一緒に組み込まれ、セッティングしやすくなっています。クルマを覗き込む姿は、JKのスカートをのぞいている変態そのもの。
意外なことに三上さんも昔はアメ車カスタムやドレスアップもやっていた時期があるようで、話が弾んでいました。
バランスでは重要アイテムであるアーム類。ここでも共通項としてアームの加工で話が盛り上がっていました。溶接方法、加工方法、キャスター、キャンバー、トーの調整方法。二人ともその世界でのトッププロですから、横で聞いている私にはさっぱり何の話か分かりません。ドレスアップでもドリフトでもこだわる人間同士は話が会うんですね。
予想以上に話が長引き、すっかりお昼。イーカスタムの鶴和社長と一緒に天丼屋さんに行きました。ここ、とある高級料理亭におられた方が天丼だけを提供する専門店。死ぬほどうまいんです。つねに超絶混んでいるので、鶴和社長に予約をしてもらい、座敷にしてもらいます。
平右衛門
https://tabelog.com/osaka/A2706/A270604/27015207/
究極といっていい天丼。三上さんも、「なんですか!このサクサク!!サクサク、サクサク、サクサク…」とサクサクを何度も繰り返していました(笑)
鶴和社長はグルメ大王なので、B級グルメ大王のワタシと同じく店選びには厳しいので頼りになります。
この二人、過去のダークな人生暦が驚くほど似ています(笑)。それだけでなく、趣味へのこだわりも、車作りのこだわりも同じ。二人いわく、「そんな人間だからこんな仕事やってるんですよ」とのこと。
仕事がとにかく速いと評判のイーカスタム番頭の岡田さん。
元々ドリフターだった経験もあり、鶴和社長も数々の従業員の中でも「安心して任せられるやつやねん」とわせるほど。イーカスタムは本業は一般整備工場とアフターパーツどちらもやっており、ここで働くには知識も能力も技術も判断力も要求されます。まだ若い彼は、昔の(髪の毛がある頃の)現役時代の三上さんの知名度を知っているらしく、ちょっと緊張気味でした。
ドリフトしない私からすれば、仕事別にして仲のイイオジサン同士という付き合いなのですが、こういう反応をされている三上さんを見ると、「昔は凄かったんだ」とちょっとだけ感心します(笑)
さて、そんなイーカスタムの鶴和社長が「今でいうブラック企業並みにこきつかわれた(笑)」という元々働いていたフラットウェルさんにも訪問。三上さんは、過去海外遠征で平井社長にアドバイスをいただいたことで知り合いになったそうです。
そんなに直接会うことは無くても、お互いに知人や関係者も多いようで、仕事の話よりも業界話に花が咲いていました。平井社長は日本国内だけでなく、海外でも人脈が豊富。今日の会話もここでは書けない様な内容やビッグネームが飛び交っていました。
若くみえますが、先日孫も生まれて、晴れて「おじいちゃん」です。
もっぱらアーム類が話題の中心でしたが、仲でもFT86のリアのアッパーアームについて盛り上がっていました。FT86でのドリフトやサーキット走行でネックになるのがリヤ周りで、特に問題になるのがリアのアッパー側とのこと。純正アーム加工も材質上難しく、イチから制作するにも問題が多い。これをどうにか解決すれば、シルビアの後継車としても期待できるんだけどなあとのこと。へえ、そういう見方をされている車なんですね。
話が尽きません。クルマ好きでは無いワタシは退屈(笑)。
さて、シルクロードに戻り、今度はお借りしていたS15のパーツの打ち合わせと、岡山の3UPウエストさんから持ち込まれたとあるスーパーカーの打ち合わせ。
足廻りの打ち合わせをしていると、突然三上さんが、「ショックアブソーバーの分解したもの見せてもらえますか?」とのことで、研究室へ。
「今度、日にちとってくるので、しばらくショックの組み立て、減衰変更などをイマガイトさんのもとで修行させてもらっていいですか?」と言い出しました。ジョークでは無いようでした。コワッ!言い出したらきかないヒトです。どうせならシルクロード埼玉支店を開業してもらってもイイかもしれない!
今日のお泊りの宿。奈良県民なら知らないヒトはほとんど居ない、奈良健康ランド。ここ、本当におススメです。大阪にはスパワールドがありますが、負けていません。平日なら宿泊費もビジネスホテルレベルで、なおかつこの隣接する奈良健康ランドが無料で入り放題!
夕食は、関西に来たなら粉まみれになってもらいましょう。工場長おすすめの粉もん専門店です。
その名も「粉もんや八」本店
https://www.konamonya-hachi.com/
酒好きに見えて、まったく飲めない工場長はウーロン茶&運転手。記憶をすぐに失う私は助かります。
焼きそばがうまい店の粉もんはウマイのがワタシの定説。
もんじゃに、ねぎ焼き(関東にはあまりない)、お好み焼き、やきそば… 文字通り粉まみれになってもらいました。 三上さんの感想は「うわ、ふわふわだ。ふわふわ、フワフワ、フワフワ…」。サクサクの次はフワフワのオンパレード。
いつもワタシは関東出張の際は一宿一飯(二飯?)のお世話になっておりますので、チョビット恩返し。ショックアブソーバーについては担当のイマガイト氏と打ち合わせが多い三上さん。ザンネンながらイマガイト氏は酒を飲むし、家が遠いので工場長に来てもらいましたが、今回は色々とモノづくりの話で意気投合し、特に「引きこもり溶接アルアル」で盛り上がっていました。職人同士色々あるんですね。
お互い朝4時台から動いていますので、今日はココまで。温泉たのしんでください。
この続きは次号にて。