ND5RC ロードスター用 マニフォールド イヨイヨ量産! + 紀州人の商才

「やっと量産のめどがついたわ…」

サニトラ、FT86の専門店、とりわけマニフォールドの量産、販売で有名なイーカスタムさん。

http://www.eeecustom.co.jp/86/shop.htm

去年から新型ロードスターの開発に入っていたので、こちらも取り扱いさせてもらおうとワクワクしていたら、本業の一般整備、板金、アフターパーツ部門に続き、とうとう、貸し倉庫業まではじめることになり、新型ロードスターの商品開発が中断…

でも、今日はテスト済み商品が並んでいました。もしかして…

「強敵やったわ、新型ロードスター。エキマニを交換しても、コンピューターセットでしかパワーが上がらない、って話は確かやった。それじゃあ幅広いお客さんには使ってもらえないから、苦労して、何度も形状とパイプサイズの見直しして、ポン付けでコンピューターセッティングなしでもパワーアップ体感できるやつが、やっとでけた…」

「こっちが純正遮熱板対応タイプ。派手さはないけど、純正に準じた形状。パワーもしっかり体感できるし、音質も変わる」

「そして、こっちが等長ロングタイプ。純正遮熱板は装着できないけれど、正直デメリットなんか基本無いから、オレはこっちが好み! パワーも音質もモチロンかわる!」

すげーカッコイイ! 純正とはもう別物。でも、ちゃんとポン付け。純正遮熱板がつなかいなんて、別に何も問題ないし。それにしても長さがここまで違うんだ…

いいぞ

いかつい…

見るだけでワクワクする~。

以前紹介しましたが、音質は正直マフラーを交換したんじゃないか、っていうくらい変わっていました。

 

オートマ、マニュアル車両の確認や、最終のパワー計測と比較、取り付け手順の撮影などが7月中で、量産、初回ロットの発売はお盆から早めの秋というところのようです。材料手配にも入ったようです。

社長の鶴和さんとは、仕事する以前から偶然知り合いでした。一緒に遊んでいた15年程前は軽いのりで、

「あ~、シルクロードで働いていてるんか~。昔、510でレースしてた時に、部品買ってたよ。よし、510に似てるからサニトラでもやろっかなあ~」

で、はじめたアフターパーツだったのです。元々、レースをやっていたことよりも、どんなものでも「とことん追求して凝る」タイプの人間だったため、気がつけば、アフターパーツ業メインでもおかしくないほどのやり手になってしまいました。本業も拡大しているし、さらに新事業の貸し倉庫もまもなくスタート。

商才があるヒト、と表現すると、なんだかイヤらしい響きですが、私はそうは思いません。お客様が求めている、もしくは潜在的に求めていた商品やサービスを提供するからこそ売れる。それこそが商才。それならば、商才があるヒトは、人間力が高いヒト。

 

さて、今日は、そこから一気に和歌山へ。 完全開通した無料の高速道路、京奈和道路で、奈良県からへたすりゃ30分で到着。

http://www.fine-auto-service.com/

イーカスタムさんも商才の塊ですが、ファインの松岡社長もトンでもない。まだまだ若い30歳前後。なおかつ、初めてお会いした5年程前はまだ小さなガレージの一角でやっていたのに、あっという間に旧車、ネオ旧車のパーツの販売で大成功し、新社屋が完成。えっッ?私が30代前半のころ? え~っとナニしてたでしょうか… 思い出せない… 思い出したくない…

今日は特注ガスケットの制作ができるかのお願いに行きました。当社としてはファインさんの旧車、ネオ旧車のパーツは全国のショップ様にとっては重要部品。代理店をさせていただき助かっています。

それだけではありません。直接、お客さまに商品を販売するルートが無いシルクロードの商品を、通販していただいております。私たちをお客様と繋ぐ、大事なパイプ役です。今後、シルクロードが直接お取引させていただき、それを通販していただいているインターネット店さまを、「シルクロード商品取り扱い店」のようなウェブ上の看板を設置させていただくお願いをしてきました。こうやって直接お会いしているお店から購入していただくほうが、当社も対応がスムーズですから。

さて、ファインさんからこれまた20分で、キノクニエンタープライズ。

ここは、元祖、商才の塊、安村社長がおられます。

その一部の過去の実話は、当社の40周年記念対談にあります。

http://silkroad-jp.com/silkroad/40th-anniversary-talk

ショップキノクニが、キノクニエンタープライズに生まれ変わった経緯は、聞けば簡単ですが、当時はタイヘンだったと思います。

いつも私の相手をしてくださる、沖さん… 

あれ? 社長は? そしてそれはナニ?

「今日は、ちょっと打ち合わせで出てますよ。これはシートベルトなどで使うアイボルト。でもオスではなく、珍しいメスタイプです。色んな使い方ができます」

確かにコリャ珍しい。あれ、じゃあ表に山積みになっているのはナニ? 気になるものだらけだな…

なぜか今日はずっと目をつぶっている沖さん… 

「これはブレーキパイプです」

「従来はスチール製を販売していたのですが、加工がタイヘンなので、ニッケルと銅の合金タイプにしたところ、値段は3倍になってしまいましたが、作業は非常に楽になり、フレア加工、曲げ加工、カットにおいて作業効率は3倍、で売れ行きも3倍になりました」

シャアも驚くほどの3倍攻撃…

それにしても、常に新商品案の宝庫。ファインさんもそうですが、訪問するたびに新しいものをドンドン生み出しておられます。お客さんにとっても嬉しいことだし、売れてくれることは会社にとっても大切。

と、安村社長がご帰還。

まだ進行中の話なのでちょっと不謹慎ですが、やはり時事ネタなので、「岩出市のドン・ファンが帰ってきた!」とからかうと、

「コラ!っていうか、和歌山にあんな人おってんな。商売ナニしてるかは知らんかったけど、なかなかやりよるな」

とのこと。和歌山って商才豊かな人が多い印象があります。私は昔、司馬遼太郎が雑賀孫市を題材にした小説、「尻啖え孫市」にどっぷりはまりました。戦国武将って陰気臭いイメージがあるなか、孫市は飄々と商才をいかした戦法で、強大な武士軍団を手玉に取っている姿が、たまらなく痛快でした。和歌山は、山、海、川がある複雑な地形をもった地域。そして、海外とも繋がれる港ももっていたことから、広い視野を持ち、技術や知恵が磨かれた、工夫好きで、主体的に生きる人間性が強いのではないかと、営業で和歌山を廻りながら勝手にそう分析しています。

会社に到着すると、これまた和歌山、御坊市から全国的に有名になった、「日正タイヤ」さんの新カタログが届いていました!

この有名メーカーさん、当社も商品をわけていただいて、販売させていただいておりますが、なんと、ホームページカタログが無い… ブログしかない… 

https://ameblo.jp/nisshotire/

だから毎年いただくこのカタログが無いとタイヘン困るンデス。

でも、これまたうまいな~、と思うんです。ネットでなんでも簡単に探せて買えてしまう時代、逆に情報がほとんど無いせいなのか、日正タイヤさんの商品の問い合わせ、結構多いんです。特に特殊なサイズや形状のスプリング類は、大人気。

お問い合わせいただくショップさんから大抵、

「すいません、ホームページアドレス、教えてください」

いや、だからナイんですよね…(汗) 

逆に気になって仕方なくなるんでしょうか、上記のアメブロ、自動車部門では、私が気付いた10年ほど前からすでに、トップ20前後くらいを常にウロウロしておられます。一気に有名になって一定期間は上位でも、あっという間に消えてしまうことが多い中、この状態をキープされている、凄いメーカーさんです。

さて、私にはどうやら商才が無い、ということに気付いたのは、10年前に営業マンになって、こういった凄い人たちと仕事をするようになってから。でも、商才豊かなショップさん、メーカーさんには恵まれる営業マンの私。よく考えたら、これは私の特殊能力かもしれない…

必殺スキル、《他力本願!》にて、不景気というモンスターをドンドン倒していきたいと思いま~す。