2020年の東京オートサロン、一言で言い表すなら、
「視界不良」
というのが個人的感想です。
過去のオートサロンであれば、一定のジャンルであったり、特定の車種が大きな流行としてわかりやすかったのです。近年ならば、FT86の登場時は、サロン会場がFT86で染まり、スポーツカー復権を感じました。
一昔前であれば、ミニバンブーム。
今回は、そういった「主」となるものがありませんでした。
金曜日のプレスデーの朝8時台にも関わらず、幕張メッセ駐車場には、奥の橋の上からクルマが数珠繋ぎ。例年通りかもしれませんが、いつもより混雑具合が凄いと感じました。
毎年参加していると、迎えのイオンモールの駐車場や、TIMESのほうが安くて駐車しやすいとわかっています。
今日も、一日時間を気にせず会場を見学出来ます、だって、ぽっきり880円ですもん。
さて、会場に入ったら、まず、おなじみシュピーゲルさん。
カワイ製作所の川居相談役がすでに到着済み。
ミラジーノとS660をレトロに仕上げていました。
S660には、サロン出展準備前日に渡した共同開発品の、ドリンクホルダーとスマホホルダーも装着されていました。
3年前のサロンのときは、共同開発した、試作品のHA36リアウイングを、サロンに向かう途中、紛失したという”戦犯”ですからね!(笑)
さて、驚いたのは、女性の来場者が増えていること。
例年であれば、車好きの男に派手な女性がついてくる、ってイメージでした。ところが、今年は、ほんものの車好きの女性たちが多い。クルマの覗き方が業界人じゃん!
足回りやホイルのクリアランスを真剣にチェックしている姿にびっくり、そしてうれしかった。女性は男性のマスコット、飾りじゃねえんですYO、ネ?Z〇Z〇の元社長さん!
そのお隣はKLCさん。こちらは今回ジムニー一色!
http://www.klc-div.com/heritage/index.html
この2台以外にもジムニーのデモカーを数台、すべて異なる方向性とデザインで用意されているそうです。
今回のHERITAGEは、少ないパーツの取り付けで、イメージを一新させるというコンセプト。
今回の東京オートサロンでは、過去あまり見られなかった、軽自動車の出展が多かったことが驚き。
ドリフトパーツなどで著名なHPI様のブースには…
共同制作されたという、オートクラフト@埼玉のHA36アルト!
関東では老舗のK-CARショップであるシュピーゲルさんも、この写真の通り、クラフトさんを超警戒(冗談です、仲良しです)
オートクラフト代表の日向さんは、元々、シルビア、スカイラインなどの乗用車のスポーツカーのサーキット対応が強いショップでしたが、この数年、関東ではほとんど存在しなかった軽自動車チューニングをハードに対応する試みをはじめ、すでに大きな支持を得ておられます。
ベースのダイハツコペンよりもかなり高額になったGRコペンも、相当売れているようです。
「軽自動車は安っぽい」「軽にスポーツは無理」
そんなイメージを大きく覆してくれたのは、やはりS660。
無限からは、カーボンパーツなどを単品販売することが決定。これはユーザーにとってはうれしいニュース!
(私たちアフターパーツメーカーには、やばいニュース)
この数年、異常な熱気に包まれるのが、ダイハツ、スズキブース。
新型ハスラーを撮影しようと近づいたのですが…
プレスデーの早朝なのに、人だかりが凄くて、嫌になりました。
それくらい、新型ハスラーの人気は高い。
ジムニーも人気ですが、シエラも熱い!
今年は、当社はシエラにも相当力を入れます!
とはいえ、スズキブースはヒトが多すぎて、もう嫌。
ダイハツブースも人だかり…
写真では空いているように見えますが、ヒトが切れる瞬間をずっと待ち続けて撮影して、このレベル。
多分これ、ハイゼットジャンボですよね。面白い発想。
今回の目玉はタフト。
先日発売した、ロッキー、凄い人気らしいですが、このクルマもそれ以上に売れる可能性を感じました。
スズキでいうところのスペーシアギアとハスラーのテイストを感じます(笑)
トヨタの傘下になってから、つまんなくなった印象ですが、このクルマは期待値、高いです。(でも、ちょっぴりトヨタ臭が)
「安いから」ということが存在理由だった軽自動車が、新たなステージに入った感触は、この数年感じていました。
けれど、軽という枠の中でも、メーカーさんの努力によって、パワー、ボディ剛性、操作性、燃費、そして趣味性が鍛え続けられたことで、S660、新型ジムニーといったクルマの登場もあいまって、いよいよ本格的に軽自動車の時代が来たと感じました。
ユーザー様にも大きな変化が起きているように思います。クルマの楽しみ方は、速さだけではない、そういう雰囲気を感じます。クルマを使って何かをする、クルマを通じてヒトとつながることに大きな価値を感じておられるのではないでしょうか?
見せびらかすためのクルマではなく、楽しむためのクルマ。
まずは、軽自動車、SUVの勢いを強く感じたのですが、懐の深いオートサロン。軽は、ほんの一角に過ぎません!
No2に続きます!