ND5/JB64/HA36 光軸調整ステー ( AFS調整ステー) その他車種専用

イーカスタムさんから、光軸調整AFSステーの相談。

「片側9mmとはいえ、フェンダー装着するとホイルが奥まってしまうんや。スペーサーで十分対応できるんやけど、『ぴったりサイズのホイルも設定して欲しい』というリクエストが結構あってな。」

「ホイル入れたら絶対ローダウンしたくなる。そしたら、光軸ずれて車検アウト。それでは継続検査対応のフェンダーを作った甲斐がない。そこで、シルクさんのAFS調整ステーを推奨販売したいと思ってな」

http://www.silkroad-jp.com/home/portfolio-2/footwork/footwork_als

HIDヘッドライトの純正採用にともない「対向車がまぶしくて危険!」と言う声が大きくなりました。

多光量のヘッドライトが、段差や積載物で上向きになると相当眩しい。苦情が増えたこともあり、2006年ごろから自動調整機構が義務化されたのです。最近ではLED車も対象。

この装置の問題は、日本車の大半はセンサーがリア側のみであること。(欧州車は4輪装備の場合が多い)

後部に荷物やヒトが乗ったり、坂や路面の凹凸でヘッドライトが上向きになると、リアセンサーが感知して光軸位置を自動修正。

ところが、この機能はローダウンの際にも反応します。フロントにセンサーが無いので、クルマの前後車高は平行にも関わらず、リア下がりだと認識してしまい、正常な位置のヘッドライトを下向きにしてしまうのです。

上記画像の左が適正位置ですが、ローダウンすると右画像のようになってしまいます。

夜間、視認性が落ちるだけで無く、検査も不合格。

開発するキッカケになったのは、ショップ様からのこんなお話。

「35mmのダウンサスを装着したワゴンRのお客さまが、怒鳴り込んできたんだよ。『車検対応って書いてあるのに、車検に落ちた!』ってね。光軸のズレが原因だったんだよ」

「ディーラーのコンピューターリセットで対応できると判明したけど、『ディーラーにいってください』というのはちょっと無責任。かといってダウンサスメーカーにすれば『商品単体は車検対応に偽りは無い』となってしまう」

「汎用調整式のリンクロッドでは長すぎるし…」

そんなご相談から生まれたのが、当社の車種別専用光軸ステー、AFSステー。

汎用ではなく、車種別に拘りました。

イーカスタムさまでは、以前からデモカーに装着してもらっており、

「便利やな。ディーラーまでわざわざリセットしてもらいに行くぐらいなら、安いから買ったほうが早い」

そうなんです、定価設定は¥1,500~¥2,500。

正直に言います。開発コスト、手間、在庫リスクと比較して得られる利益は厳しい。

けれど、サスペンションメーカーとして、車高を変化させるパーツをリリースしておいて、知らないフリをすることは出来ません。お客さまがこの問題で不便を感じて、チューニングやドレスアップに不信を持ってしまったら、損をするのは結局私たち。

価格設定については、会長から、

「こういう商品は利益を考えたらあかん。損しない程度で販売しなさい」

というひと声で決定。ショップ様にはここからさらに卸売り価格が発生します。値切らないでね(笑)

ローダウンだけでなく、リフトアップも対応済み。

JB64ジムニー、JB74シエラ用。

ローダウンと、リフトアップ、2種類の設定。

ローダウン時は、センサーの誤認識でヘッドライトが下を向く問題は先ほどの説明通り。

リフトアップ時は少し事情が変わります。ローダウン時のような下向き状態にはなりません

ただし、センサーが反応するまでの距離が伸びてしまい、車高によってはAFS機能が死んだ状態になります。

すると、山道、坂道、凹凸、ヒトやものを積んだとき、本来の目的である前方への幻惑を防ぐための調整機構が働かず、対向車から「まぶしい!」となり、パッシングされたり、最悪はトラブルの原因となってしまいます。

自衛とエチケット、という位置づけ。

AFSステーは、当社のイメージパーツの一つ。

「より速く、より安全に。そしてより愉しく」

というスローガンを体現してくれています。

6月もはや中盤。

さすがのナマケモノのワタシも、3ヶ月の営業活動自粛は堪えました。

7月から、当社営業マン一堂、少しずつ活動を再開予定です。

「コロナ早く終わって」「元通りになって」というお気持ちは良くわかります。

でも、商売においては常に新しい商品、サービス、価値観を先取りするのが本来。コロナがあろうとなかろうと変化し続けるものだと思っています。

商売人が変化しないのは退化、「元通り」を願うは敗北。

400年続く伝統和菓子工房でも、スピードはゆっくりでも着実に変化、進化し続けています。

と、偉そうに言ったものの、バンコクでタワービールが飲める日常は戻って欲しい…