百花繚乱 HA36アルト @ シュピーゲルさん

RASTYさんで刺激的なアルトワークスを拝見した直後に、シュピーゲル逸見さんから呼び出し

ラスティ(RASTY)さん × HA36アルトワークス

3月28日に発売されたばかりのアルトワークスのムック本(交通タイムス社さま)をみせてくれるとのこと。もう第4弾なんだ。ちなみに私は、タイムス社様発行のCAR TOPの長年の愛読者。

https://www.kotsu-times.jp/mooks/auto-style-13

表紙からしてワクワクします! ノスタルジックなアルトと、リフトアップされたNAのアルト。発売直後のアルトワークスは速さのみを追及する定番メニューが目立っていましたが、NAアルトが発売4年目、ワークス、RSも3年目を迎え、色んな愉しみ方をする雰囲気がでているのでしょう!

さらっとみるだけでもワクワクします。

あ! お世話になっているHKS九州サービスさんのクルマももちろんありました! 速さを極限まで追求する竜円社長のクルマは、自然にオシリがカッコイイクルマばかり。昔から速いクルマのオシリはカッコイイもんだ、というのがこの業界の定説。バックシャン(死語を通り超えて古典)ですね。他にも、たくさん速さを追求するアルトたちがたくさん。そんな中で、シュピーゲルさんは面白い提案をしています。それが、なんとリフトアップ。

この構想を教えてもらったとき、「それはないわ~」といったことを反省しています。いや、目の前で見ると本当にアリ! 単純にカッコイイ。ホイルのチョイスと新設定されたワイドフェンダーのNA用で、こんなに変身するとは。これはショーモデルですが、リフトアップスプリングでのアップになるそうで、これを実現させるためのコストと時間は、相当リーズナブルになります。

「新鮮」の一言に尽きます。今回のこのムック本、とにかく面白かった。色んなショップさんからの異なるドレスアップやチューニング方法がここまで増えて、しかも進化&深化していることに驚きました。今回のアルトはワークス/RS/NAそれぞれが色んな顔を見せてくれています。単純にみていて楽しい!

デジタル主流になりましたが、やはりムック本はこうやって手にとって、プロの写真と記事を楽しみながらユックリ見れるので良いもんです。購入おすすめしま~す。

なお、このリフトアップアルト用のフェンダーは、シュピーゲルさんの商品です。ザンネンながら当社はアルトワークス用は販売しておりますが、NA用は計画を断念しておりました。ということで、早速、取り扱いの交渉をさせていただき、シュピーゲルさんの商品を販売することになりました。

http://silkroad-jp.com/portfolio-2/exterior/ext_fex_ha36s

おや、シャッターの奥に怪しげなタントがあるぞ。「勝手に見ちゃダメです!」

いいじゃん。この間、お好み焼きご馳走したんだからァ(笑) この警戒ぶりは、どうやら新商品の匂いがするぞ。

「う~ん、厳密にはシュピーゲルでは販売しません。他社からの依頼でOEM開発している商品です。」

それにしても凄い車高だなあ。

「依頼されたのはイベントやショーに出展するための車高調です。車高調そのものはどんなものも合法ですが、車高は規定された高さで走行しないと違法になるので、完全にイベント用です。こんな車高ではそもそも実走行ムリですしね」

もちろん。それはわかるけど、イベントに出展している人たちは、自分でなんとかしてるってイメージですよね。

「そうです。そこなんです。自分でなんとかできると思うでしょうけれど、ベース車高調を購入して、直巻きスプリング交換一つでも、メーカーさんによって、直巻きサイズが、58、60、63、65、70パイなどさまざま。ちょっとサイズが違うものが入ったり、入らなかったり。ましてやリアスプリングは基本、純正形状なので直巻きよりもさらに困難を極めます。

最近の車高調は、ピロアッパーが装着されていなかったり、ブラケット側でキャンバーが調整できないものもありますから、そういったものを全部、イベントに合わせて準備するには、費用もかさみますが、調べるための時間が大変で、しかも購入した部品が合わないなんてこともザラ」

「なので、最初からイベント用に設計し、なおかつ最初からフルキャンバー調整機能をもたせ、リアも直巻きスプリングが装着できるようにしてあり、セッティングも調整しやすくなっているのです」

はー、なるほどー! 確かに当社でもオートサロンなどの前には、「なんとかイベント出展に間に合うように1週間で車高調つくれますか? ちなみに走れなくてもいいので、車高は極限に低く」→「ごめんなさい、ムリです(一撃)」なんて会話はよくあります。

それにしても上げたり、下げたり、忙しい業界です(笑)

でもそれは、単なる道具であるクルマを、文化として愉しもうとする風潮でもあります。日本では、「改造」=「悪」で単純に片付けられてしまう風潮がありますが、アメリカや欧州では一つの文化として定着しています。そしてその文化の頂点であるF1ドライバーは国から最高の称号と名誉を与えられています。

世の中、みんな同じ服を着るように言われたら、どうでしょう? 同じ家と食事を与えられてたらどうでしょう? クルマもすべて同じものを強制されたらどうでしょう?  「文化」の無い味気ない世界になってしまいます。歴史的に馬が移動手段であった時代もそうであったように、クルマのホイルやステアリング、セッティングを替えることは、馬の鞍を替えたり、蹄鉄を装着したりするのと同じだと思うのです。性能が変わるし、それだけでなく色々選択できるから、世の中楽しいのです。

ちなみにワタシ、訳あって、最近乗馬クラブにお邪魔しております(ワタシは単なる送迎係)。この馬、オースミブライトといって、1999年ごろに競馬界で大活躍していた馬だそうです。

ビックリしたのはヘルメットやグローブ、シューズだけでなく、馬の鞍やアブミ、ムチなども色んなブランドや形や種類があって、購入されていることです。本当にクルマのようで、手綱を強く引っ張るとブレーキ、両足でポンとおなかをけると、スタート、思いっきり蹴ると、駆け足、なんて感じで、クルマと驚くほど似ています。もちろん、クルマではなく、とても賢い生き物なので、感情や気持ちを理解しないと思うように動かなかったり、危険になったりもします。

移動手段が変わった現代でも、車を改造したり、大事に洗車したりするというのは、馬を大事にしてきたDNAが生きているからなのだと思うのです。クルマも大切な道具でありパートナー。性能向上、そして自分の趣味として色々とカスタムすることは文化を持った人間として豊かな生き方だと思うのです。もちろん、他人に迷惑をかけることはダメですが。もうちょっと日本ではクルマ文化に対する偏見が減ってくれればいいのですが、そういう面ではまだまだ西洋文化に遅れをとっているなあと感じます。

関東出張は最高の天気に恵まれました。

百花繚乱するアルトワークスのドレスアップやチューニングに負けず、そして日本文化の進化のために!、当社も新商品、ドンドン開発頑張りま~す!